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fjky 水
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こんばんわ
死ネタとか悲しすぎて大嫌いなんですけど綺麗で儚いものが時々書きたいなと思って書きます
苦手な方本当申し訳ないです
死ネタではないけどそれに近いかも?簡単に言えば見せかけファンタジーですかね??
エッチなのはないです
フジ→キヨって感じでほとんどセリフではなくほとんど文章ばかりです
あとフジがちょっと異常
むしろフジキヨとあまり意識して読まない方が楽しいのでは?と思ってしまうくらいそれっぽくないんですよね
つまらないと感じるかもしれませんがよろしくどうぞ
あとお前水好きだよなって思われてそうだけど私水超好きです
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まだ開けてもいないペットボトルの底を望遠鏡のようにして空に吊るしてある陽を覗く。
万華鏡のようにキラキラと光って水中にでもいるかのような気分になれる。
ふと、小学生の頃にやった遊び。
キャップを捻り乾いた喉を潤そうとペットボトルに口を付けると目の前に彼が現れてペットボトルに付けたはずの口がいつの間にか彼の唇に触れていた。
ペットボトルをテーブルに置くと彼も離れて口を尖らせて眉間に皺を寄せていた。
f「今日はご機嫌ナナメだね。」
いつからか水を飲んだり触れたり見つめたりすると彼が目の前に現れるようになった。
彼は言葉を発せない。
その代わりに表情豊かで顔を見れば一目でわかる。
俺は嫌なことがあると絵を描きたくなる。
彼が不機嫌そうにしているからご機嫌を取るように彼の絵を描く。
水があるところに現れるくせに髪色は茶色でアクセントに
水中の中で燃え上がる炎のような色が混ざっている。
目尻が若干吊り上がっていて、水晶のように全てを見透かすような瞳。鼻筋が通っており、マリリン・モンローのように大きな口に、肌目細やかにして身体は細く、十人並み以上の美人だ。
そんな彼を描くのは骨が折れる。
ちぐはぐに整った外見に、決めては絵の具では表現しきれない彼がベールのように纏う色彩。
もっと絵が上手ければその無色透明な水をも描けるのだろうか。
f「君の絵を描くのだけは難しすぎるなぁ。」
彼はそうだろう。とでも言うようにクスクスと笑う。
ならばこうしてやろうと彼の耳を蝶の羽のようなヒレにして背中と腰に金魚の様なヒラヒラとしたヒレを付けて描いてやった。
すると彼の身体は魔法みたいに絵に描いた通りの姿になる。
わっと驚いたような顔をしてオルゴールのようにくるくると周りながら自分の背中を見ようとする。
それを見て俺はケラケラと笑う。
そんな俺を見て更に拗ねてしまい、ついにそっぽ向いてしまう。
f「いいじゃん!似合ってるしすごく綺麗だよ。」
彼は俺を中心として半径100m程でしか過ごせない。
くるくるとティンカーベルのように空間を泳ぐ。
まるで水族館の水槽だ。
思わず見惚れてしまうほどの美しさに言葉が出なくなる。
f「本当…綺麗だよねぇ…。」
これが日常になってきている。
彼が水と共に現れるこの現象が最初は不思議でたまらなかったのと同時に嬉しくて涙が出た。
今では常にいるものだと思ってしまうくらい。会いたい時は用もなしに水を使うだけですぐに現れてくれる。
時々外を指差して川や噴水、海…とにかく水のあるところへ連れて行くと喜ぶ。
俺以外の人には見えないらしいので外では表情で会話をする。
雨の日にはずっといるので周りが嫌そうに傘を差してる中2人だけ笑う。
彼が笑う度に思い出すのは子供の頃お祭りで開けたラムネ。ビー玉を押し込むと泡を立てて噴き出すモノだからそれが勿体無くて少し儚さを感じていた。
爽やかで少し儚い。
f「…今日は何もしたくない…。」
彼は心配そうに俺を見つめる。
そーっと近付いてきて額を合わせてくる。
パチクリとわざとらしい瞬きをしてこちらを見てくる。
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