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「満足した?」
「ぅー…俺が頑張んなきゃいけないのに逆にヨくしてもらっちゃった…」
「ん?いや~色々とイイモノ見れたし?俺的には大満足」
「…煙草よりも夢中になれた…?」
「確かになったけど……なぁ、何でそんなに禁煙して欲しいのか言ってみろよ」
「…時間があったら煙草に宇髄さんを取られてる気がして嫌だったから」
「あー…で?」
「俺も吸えるようになれば逢えない時も同じ匂いもするし、一緒にいられるような気がするでしょ?」
え、何だこの可愛い理由
ただ煙草に妬いてたってことか?
「バーカ、そんな事しなくたって俺の特別は何時だってお前だっての」
「ええっ今だって煙草の香りをプンプンさせてるくせに…浮気者」
「あのなぁ…」
「同じ香りがするかもって思って喫煙所とかに飛び込んでみたりもしてみた。玉砕したけど…どうやったら勝てますか?」
「…ッ…!お前あんま可愛いことばっか言うなよ…帰したくなくなんだろっ」
その一言に柄にもなくときめく
アホみたいな事で悩んだりして、俺の為に体当たりで頑張ってくれるコイツが可愛くて仕方ない
「あーあ、心も躯もすっかり奪われちまったな…やっぱお前しかダメだわ俺」
「ホント?宇髄さんの奪還成功!」
ゴロンと寝転ぶ俺の腕の中に居る小さな躯を抱き締めて言ってやった
煙草に勝ったと無邪気に喜ぶコイツには敵わない…今すぐ死んでもいい
コレとも暫しの別れ…の前に、俺は最中気になった事がある
それは
「お前ってさ、口ですんの巧かったっけ?もっとぎこちなかった気ぃすんだけど」
「え?あー……うん、まぁ…はい」
「…善逸?」
「それは修行の成果‥みたいな?」
「あ?」
「不死川さんと冨岡さんにね、下手なままだとそのうち飽きて捨てられるからって時々会って指導してもらってるんです」
「はぁ!?アイツ等何して…いや、その前にお前は俺が好きなんだよな…?」
「はい、それは勿論」
「これって立派な浮気じゃねぇか…」
「浮気?手とか口だけですよ?親切で教えてくれてるから意外とあの人達って優しいですよね」
「手でも口でもダメだろ!俺以外の奴にすんなよι何時か絶対喰われる…もうお前は他の奴と接触するのは禁止な」
「そっちだって暇さえあれば浮気してたじゃん!何時も肌身離さず持ってるし」
「それは浮気じゃなくて息抜きだ」
「俺の特訓は宇髄さんが止めてくれるまでの間だけですよ」
「え?」
「前に二人に相談したらそうしようって事になって、…俺が煙草にアンタを取られてる気持ちが分かった?」
「…よく分かりました;;」
何か思いっきり間違ってる
どんだけ人を疑うこと知らないんだよ
あの二人にあるのは決して親切心ではなくて下心だっての
そんなんでよく今まで無事で居られたな
ずっと傍にいてやれる訳じゃねーから何をするか読めないから厄介だ
でも何と無く嫉妬する気持ちと言いたいことは分かった気がする
つーか、これ以上コイツが他の奴に汚されんのは正直耐えらんねぇ
これは煙草どころじゃない
「本気で禁煙してみっか…」
俺の為なら手段を選ばない真っ直ぐ過ぎる善逸を忍び寄る魔の手から取り返して護るべく、心底決意した。
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