アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
くだらない
-
それからというもの、時々こうして俺の所に来ては髪を触り、気が済めば黙って出て行った。
最初は、野郎なんかに俺様のこのパーフェクトな髪を好き勝手触られてたまるか!しかもあのマリモに?なんて思っていたりもしたが。
普段は俺と一緒にギャーギャーやってるゾロが今はおとなしくしているのに、ここで俺だけが喧嘩を売るのは、なんだか大人気ない気がした。
_…だからって好きにさせとくのもどうか
と思うけどな…
そう、嫌なら蹴ればいい。
頭の上に置かれた手を、振り払えばいい。
それを、しないのは、なぜ?
それを、出来ないのは、なぜ?
「…くだらねぇ…」
ゾロが去って1人になったキッチンで呟き、煙草を灰皿にグシ、と押し潰す。
_それを、しないのは、なぜ?
_それを、出来ないのは、なぜ?
その答えは、わからない。
なぜ、そんな思考に至ったのかもわからない。
だから、くだらないのだ。
わからないことをウジウジと考えたくはない。
俺は今までの考えを振り払うように勢い良く立ち上がり、2人の女性達に給仕をするべく、甲板へ向かった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 15