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41.デート3
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「うーん、美味しかった!!」
途中から半分だけ、夏芽に手伝ってもらい、俺は全ての品を完食した。
ハワイアンジュースも、全部残さず飲んで、大満足だった。
気づいたら、もう日も落ちていて、綺麗な夕日が、海にかかり、目の前の風景は輝いていた。
「なぁ、辰巳…」
「なに??」
「あ、あのさ、重いかもしれないけど…」
こんなオドオドしている夏芽初めて見た。
「あの、これ受け取ってくれない??」
「へ?」
思いがけないセリフ…
そして、夏芽の手には指輪がのっていた。
「えっと…俺のものって証拠をひとつでもしてて欲しくて。安心するからさ。これ、受け取ってください。」
「あのさー!夏芽!!」
「…ん?」
「俺、夏芽のこと好きって言ったじゃん??」
「うん。そうだけど…」
恥ずかしいけど…恥ずかしいけど。
夏芽が勇気を出して言ってくれたから俺も。
「なら、返事はひとつしかないだろ??」
そう、ひとつしかない。もう決めているから。この人がいいって。
「喜んで。てか、重い方がいい!!」
そう言って、俺は指輪をかっさろうとした。
しかし、
「待って!!」
夏芽に急に手首を掴まれ、指輪は、回収された。なんで?そう思ったけど、その理由は直ぐに分かった。
「俺に付けさせて。」
やっぱりそうだ。映画とかでも見たことがある。このシーン。まぁ、だいたいは僕と結婚してください。だけどな。
「んっ、早くつけろよ」
俺は、偉そうにそう言って左手を差し出した。
「ふふふ。」
夏芽は、少し笑いながら、
「手のかかるお姫様だね」といった。
「お姫様じゃねぇ!!俺は男だぞ!」
お姫様って…女だよな???俺も分からなくなってきたじゃねぇかよ!
「ね、これお揃いなんだよ??ペアリング」
夏芽は、嬉しそうにそう言ってきた。
「あっそ。」
辰巳は少し恥ずかしそうにそう言ったが、実は辰巳もペアリングとかそういうロマンチックな物に憧れていたのだった。
その夜から、2人の左手の薬指は銀色に輝いていた。
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