アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
68.信じたくないこと2
-
「辰巳?どうしたのそんなに慌てて……それに、顔赤いけど……」
「いや、つい委員会でカッとなっちゃって……」
「そ。ならいいけど……」
これで誤魔化せているのか……
こんなこと本当は1人で抱えないで、夏芽に言いたい。
素直にお仕置されておきたい……
「帰ろっか……」
そんな優しい夏芽の声には少し涙が出そうになる。いつでも言っていいよって言われているように感じる。
どんだけ都合のいい頭なんだろう……
冬弥て嘘だと言ってくれないか……
どうしてなんだろう、……
「っみ……辰巳!」
「へ??」
「どうしたの?」
「いやなんでも……」
冬弥に抱かれてしまった……こんなことは絶対にあってはいけないのに……
Domには気をつけろって言われているのに……俺は……
「辰巳?」
「ん?」
「入らないの?着いたよ?」
「あっ、……ああ。」
もうそんなに経ったのか……全く気づかなかった……
ドンッ
「辰巳……。隠し事?バレバレなんだけど?」
夏芽は、壁ドンをして俺の行く道をとざす。
あと数cmで鼻がぶつかるぐらいの距離だ。
「なんの事?ちょっとどいて。お腹すいたよ。ご飯を……」
「なぁ……俺前話したよね?隠し事はなしって。ちゃんと言えよ。話せよ」
言えたら楽なんだよ……言えたら……
俺は何も言わず黙って下を向いた。
「おい……何があったんだ?」
「だから、委員会のことで揉めただけ。それ以外ないって」
「おい……」
「ほんとにそれだけ……」
「あっそ。あーめんどくさい。コマンド使うけどいい?」
「待って!それだけはやめて!本当に!!ほら、性欲処理とかなら付き合うし……」
「は?辰巳は性欲処理のために、俺がしてると思ってんのか?」
「ち、ちが」
俺は何を言っているんだ?冬弥にされたところを塗り替えて欲しい……そう素直に言えればいいのに……
「隠し事も言わないし……もういいよ。好きにすれば??」
「まって!夏芽……」
俺が引き留めようとした時にはもう遅かった。
バタンっそんな音が家中に響いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
70 / 152