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第三章
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「ねぇ君、今少し時間あるかな?」
迅鵺は、ある女性に声を掛けていた。例の携帯会社のビルで働いてる受付嬢だ。
怪しいと言っていたお客達は全員調べたところ無関係だという事が分かった。
とにかく、このビルに入る事が出来れば何かが分かるのではないかという考えに至り、迅鵺は受付の女に目を付けた。
ホストとして受付嬢を落とす事が出来れば、このビルに潜入出来ると思ったからだ。
「えっ?───わ、私ですか?」
少し警戒しているようだが、迅鵺の容姿に好感的ではあるようで足を止め話しを聞く体勢を見せる。
「うん、そうそう、そこの可愛い君だよ。」
迅鵺は得意の甘いトークと控え目な甘い笑顔で答えると、案の定女は頬をほんのり赤らめている。
「か、可愛いだなんて・・あなたみたいなカッコいい人に言われると信用出来ないですよ・・」
信用出来ないだなんて言っておきながら嬉しそうな表情は隠せていない。
迅鵺は女の反応に手応えを感じていた。
「ねぇ、良かったら連絡先教えてよ。あっ!もし俺が怪しい奴だと思ってるんだったら心配しないで?」
迅鵺は、名刺を取り出し女に手渡した。
「───クラブ・・トップ シークレット・・?あなた、やっぱりホストなんだ・・」
一般女性はホストと聞くとあまり良いイメージを持たない。この受付嬢も例外ではないようで、警戒の色を少し強めた。
「一回騙されたと思って来てみない?初めてで怖いだろうから、今日は特別に俺が奢るからさ。俺、こう見えてNO.1だから金には困ってないし。」
迅鵺は、なるべく気さくな感じに喋って警戒心を解こうと試みる。
奢ると聞いて少し迷っている様子の受付嬢に、あともう一押し必要だと判断し、とっておきの甘い台詞を囁いた。
「俺さ、君みたいな男に染まってない純粋そうな子がタイプなんだ。お店に来るお客さんには居ないタイプ・・ねぇ、俺じゃあ君を楽しませてあげられない?」
そう言って受付嬢の肩を抱いた。
「────え、えっと・・本当に、奢ってくれるの?」
かかった!迅鵺は心の中でそう思った。
「うん。でも、本当はこういう事しちゃいけない事になってるから他の人には秘密な?」
満更でもなさそうな微かに期待しているとも伺える表情の受付嬢と、この日は同伴をする事になった。
※同伴=客と一緒に店に出勤すること
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