アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
最終章
-
「俺、どうしても迅鵺さんを滅茶苦茶にしてやりたい衝動に駆られるんです・・・」
突拍子もない悠叶の言葉に、ただでも赤い顔を更にボッと赤くして、あたふためく迅鵺。
「なっ、なんて恥ずかしいことっ・・・」
けれど、悠叶にとっては深刻といっていい程、真面目な話しで、迅鵺の反応には気にせず話を続けた。
「迅鵺さんは、俺の性癖を知ってますよね?迅鵺さんを好きになればなる程、傷付けたくないのに酷いことをしたくなるんです。普通の人でいう性欲と同じなんです。」
悠叶は、迅鵺とちゃんと付き合い始めてから、自分の欲望がどんどん膨らんでいく感覚に脅えていた。
幼馴染の奏太と迅鵺を同じだとは思わないけれど、どうしてもトラウマから重ねてしまって、迅鵺が自分を否定して離れていってしまうかもしれないと思うと、迅鵺に触れる事が出来なかったのだと話した。
「迅鵺さんに触れたら、もう抑えられる自信が無かったんです・・・さっき、迅鵺さんにあんなことをされて酷く興奮した・・もし、手錠で繋がれてなかったら、きっと酷いことをしたに違いないっ・・・」
悠叶は、抑えられない涙をボタボタとベッドに落とし、まるで恐怖に耐えるているかのように不自然に体に力が入る。
「────うわあっ!」
迅鵺は、悠叶に繋いでいる首輪の鎖を引っ張って自分に引き寄せた。
悠叶が驚いて声を上げたのにも気に止めず、次の瞬間、迅鵺は自分の唇を悠叶の唇に押し付ける。
触れるだけのキスから、何度も角度を変えて次第に激しく、熱く、熱を絡めていく───・・
「チュッ・・んっ、ふっ・・クチッ、んふっ・・」
迅鵺の色っぽい吐息に、悠叶はどんどん興奮していくのを感じて、迅鵺を引き離そうとするけど、鎖をしっかりと握って離さない迅鵺からは逃れられなかった。
迅鵺は更に鎖を引っ張って寝転ぶと、悠叶も引っ張られて迅鵺に覆い被さる形で倒れ込む。
「─────と、迅鵺さんっ!だ、ダメですっ・・俺の話し聞いてくれてました!?」
慌てた悠叶は、なんとか唇を離して言うけれど、迅鵺はしれっと言って退けた。
「聞いてましたよ?だけど、俺は悠叶さんとキスしたいし、触れ合いたい。悠叶さんこそ俺の話し聞いてました?」
逆に聞き返されてしまい、悠叶はなんの事を言われているのか分からず、首を傾げる。
そんな悠叶の様子に、迅鵺はため息を吐くと口を開いた。
「俺がこんな事をしたのは、悠叶さんが何もしてくれなかったからだって言いましたよね?」
迅鵺は鎖を手離し、悠叶の首に自分の腕を回す。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
123 / 140