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1-③
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「…………え?」
今、なんて……?
なんかとてつもない事を言われた
それだけは分かった
脳みそが一気にシャットダウンし、少し経ってまた再起動をし始める
でも、立ち上げ中にエラーが起き一向に正常に起動しない状態
「あれ?おーい、春日?おーい、聞こえて無かったのかなぁ…」
目の前で手をひらひらさせて、俺に話しかけてくる佐久間
さっきまでクリアだった視界は靄がかかり、どこかすごい遠くの所で声が聞こえて反応が出来ない
フリーズするってこう言う感じなんだ〜と、他人事の様に感じていれば…
「まっいいか、じゃあもう一回。春日、好きですッ付き合って下さい!」
俺の手を取って改めて告白して来た瞬間
体が動いた
佐久間の手を弾いて、後ろに下がる
「ッ、!!だぁああああちょっ、ちょっ、なに言ってんの?ぉおおお、お前、大丈夫か?
あっ、そうか!何かの罰ゲームだろ?それとも新手の嫌がらせか?」
むしろそうであってほしいと願いを込めつつ、言い放つが、心外だとばかりに佐久間は
「いんや、めっちゃ本気の本気!言い方が悪かったかな〜?じゃあ改めて…春日、俺の恋人になって!」
奴は続け様にまたしても爆弾を投げやがった
「ね、どう?」
「あ、無理です。じゃあ…」
端的に分かりやすく言ったはずなのに
佐久間には伝わらなかったらしい
帰ろうとした俺の後ろからデカい声で…
「え~なんで?なんで?春日ちゃん付き合ってる奴いないっしょ」
「ッ、つ」
男子高校生の傷を抉ってくる
俺だってッ、俺だって…
青春を謳歌真っ只中のイチャイチャしている人達を見て羨ましいと思うわ普通にッ
俺にもそういう子がいたら、図書室で一緒に勉強して、帰りに手を繋いで帰りたいさ、そりゃあッ
でも…
いないんじゃ無くて、出来ないんだよッ
「くっ、うっせぇぇ!お前に関係ねーだろ」
図星を指され、まくし立てたのがマズかった
こんな反応を返せば、はい、そうです!
と高らかに宣言しているようなもので…
「ほ~ら、やっぱり」
案の定、バレてしまい奴はニヤけた顔をする
また様になっているから腹が立つ
「なっ!今、俺も付き合ってる人いないし、春日もいないんだったら、いいじゃん」
今、俺が彼女のいない寂しい奴としても
だからと言って、そうはならないッ
「は?いやっ、いやいや大ありだからッ、そもそも俺、お前の事知らないし」
「そこはこれからお互い知っていけばいいじゃん!
春日の性感帯はどことか、どの体位が好きとか。どこにホクロがあるとか、どんな味のする精えー…」
「へ、変態だぁあああッ」
「それより、春日ちゃんは男同士は気にならないんだね?」
「は?好き同士ならイイんじゃねぇ?それよりもお前の残念さに頭が追いつかない…」
「ッ!!やっぱり春日ちゃん、良いなあ〜」
だめだ、コイツと話してると疲れる
そしてこのありえない状況
注目なんて浴びたことの無い俺が、無数の目に晒されて普通の心境じゃいられない
「はぁ~…もう俺、帰るし…」
話は終わりだと踵を返して歩きだした時だった
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