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9-①
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お誘い
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「なぁなぁ、春日このあと暇?」
放課後‥‥
佐久間は女の子の呼び出しでいない事をいいことに、今のうちに帰ろうとした所で、同じクラスの伊藤に声を掛けられた
2年のクラス替えで一緒になった伊藤
五十音順の席順で近くだったのもあり、しかも秋吉の後ろ席
必然的に話す機会も多くなり、秋吉にビクつく姿に親近感だったり、俺と同じぐらいの身長とか、とっつきやすい見た目も相まって俺にとっては気心知れた相手で
そんな伊藤から遊びのお誘いかと浮き足立つ
「え?特に用事ないけど?」
「だったらさッ」
「お、おいっ!春日はマズいだろ」
一緒にいた奴がすかさず止めに入り
伊藤もすぐさまシマッたという顔になった
どうしようかといった感じでソワソワし始める
話を振って今さら何でもないとは言いづらいようで、とは言えこれ以上話しを進めていいものかと迷っている様子
「オイッ、なんで俺だとマズいんだ?」
痺れを切らしたのはもちろん俺の方で、伊藤に詰め寄ると最初は煮え切らない態度が、観念したのか口を開いた
「いや~、これから近くの女子高の子達とカラオケに行くんだけどさ、一緒に行こうとしていた安田が急に行けなくなって。
人数多い方が楽しいじゃん。それで春日に声掛けたんだけど……春日は佐久間いるし。さすがに悪いから…」
「は?はぁああああッ!!!」
「い、いやだって佐久間と付き合ってんだろ?クラスの皆んなそう思ってるし。
佐久間の態度見たら彼氏としか見えないからさ。
それなのに女の子と遊ぶとか悪いじゃん」
「かかか、彼氏じゃねぇし!付き合ってもねぇよ!」
「え?違うの?」
「激しく誤解すんなっ。どう見ても変態に付き纏われてるストーカー被害者だろうがっ」
クラスの連中からはそう見えてたとか…
泣きたくなってくる
伊藤はもう1人の奴とコソコソ話し、俺の方をパッと見る
「じゃあ、春日も行く?」
俺が待ち望んでいた言葉
そんな問い掛けに、涙は引っ込み満面の笑みで頷いた
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