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9話 期待
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宇宙の元へ近寄ると、当たり前かのように手を引いて膝の上へと座らせてくれた。
この距離感が心地よくて、つい甘えてしまう。
「 少女漫画みたいな経験はできたみたいだね。」
「 そうだけど…なんか、違う。」
ニヤニヤしながら話しかけてくるその表情にムッと唇を突き出した。
僕が想像していた世界じゃない。
もっと王子様みたいな人と出会って、最初はお互いに距離があるけどだんだん接していくような。
そんなストーリーを求めていたのに。
「 まあ、とりあえず校内デート楽しんできなよ。成田くんもべつに悪い人じゃなさそうだしさ。」
いじけ顔の僕にそう言って、宇宙は1限までの短い時間ずっと頭を撫でてくれた。
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