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12話
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少しだけ机を動かし、成田くん側へ。
お気に入りのシャーペンを持ち、分からないらしい問題に向き合った。
「 えっと、ここは先にこっちから解くといいかも。」
「 ん?てことはこうなる? 」
「 うん、そうすればこの次の問題も解けるんじゃない? 」
声を殺しながらお互いに顔を寄せて、一緒に問題を解いていく。
ときどき笑いあって先生に睨まれたり、ああでもないと言い合ったり。
こんなに楽しく授業を受けられたのはほんとに久しぶりで、とても楽しい時間を過ごした。
それは成田くんも同じらしく、何度も笑ってくれた。
少し、ほんの少しだけ距離が近くなったような気がする。
僕はあんまり人と距離が近くなることが好きじゃないけど、成田くんとは自然と近くなれる。
きっとこれは、少女漫画的展開の作用だろう。
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