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ガイドセンターにて
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案内されたガイドセンターの中はとても広かった。
受付カウンターが建物の真ん中にあり、天井がドーム状のガラス張りになっている。
その受付カウンターを囲むように階段が二階に続いていた。
レオはカウンターに座る、青い髪をミディアムヘアにした紫色の瞳が印象的な小さな女の子に話しかけた。
「ナツ、受付用の紙を二枚用意してもらえるかな? 後、鉛筆と消しゴムも」
ナツと呼ばれた女の子は小さい体でガサゴソとカウンターの机の中を漁って、紙を二枚と鉛筆と消しゴムの入った入れ物を取り出しレオに差し出す。
「レオ、飲み物いる?」
ナツがかくんと小首を傾げてレオにそう問いかけると、レオはチラリと俺と渚を見てから少し腰を屈め視線を合わせて指を四本立てた。
「じゃあ、四つお願いしようかな。二個ずつ分けてお盆で持ってきてくれると助かる」
ナツはコクリと頷いてカウンターから降りると、トテトテと二階に向かった。
その後ろ姿を見送ってから、レオが俺たちの方に向き直る。
「じゃあ、受付用紙に書けるとこだけ書いてもらっていいかな」
レオに手渡された紙を受け取ってから受付カウンターの机を借りる。
用紙には名前、年齢、性別、生年月日、住所などを記載するための空欄があり、とりあえず名前と性別のみ記入することにした。
チラリと渚の方へ視線を向けると丁寧に住所まで書こうとしていて、俺は渚の持つ鉛筆を即座に取り上げた。
「あ……っ」
急なことにビックリして、渚が顔を上げて俺を見上げる。
「生年月日と住所は書くな。ここがどんな場所かもわからないのに、全部教える必要はない」
「……そう、だよな。ごめん……」
渚はしゅんとうなだれるが流石にここだけは譲れなかったので、俺はその頭をポンポンと軽く撫でてから、記入し終えた紙をレオに手渡した。
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