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冬季のからかい
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「うん。俺もよくわかんないんだけど、長時間出るってなると使用者のLPをファームに譲ってあげたら出てられるって言ってたかな」
なんだか、複雑な事情があるらしい。
そこのところもまたリルに聞いてみた方が良さそうだな。
俺はもらった箱をポケットから取り出すと、それをノックしてみる。
箱は最初のときと同じように手の中でカタカタと震えてから、穴から煙のようなものが舞い上がりミニキャラのような形を作った。
「ふぃーやっと呼ばれたぁ! さてお前ら何が聞きたいんだ?」
「リル、おはよう」
「おうっ! 俺様に朝から会えるなんてお前は運がいいぞ!」
いつ喋ってもいちいち言動が偉そうだった。
どうやったらここまで高飛車になれるのか理解に苦しむ。
一先ずこいつには後で聞きたいことがあるので今は放置しよう。
「……これでリルの件は解決したんだが、俺たちはこれからどうしたらいいんだ?」
「うん。まぁ、それは俺から話そうか」
リルを放っておいて俺は冬季に向き直る。
「あの、その前に。LPの回復について聞きたいんですけど……」
俺と冬季の会話の間に渚がおずおずと手を上げて会話に入ってきた。
確かにそれに関しては時間のこともあるし聞いておきたいところだ。
もし昨日した行為が無意味だったら、本当に余裕なんてないのだから。
しかし、そんな俺たちの心配とは裏腹に冬季はどこかいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「二人とも、したんだ? そっか、そっか。朝になっても来なかったからしたかなーとは思ってたけど、そっかそっかぁ!」
「お、ま……っ、今その話するかっ!?」
俺は自分の顔が熱くなるのがわかった。
同時に昨日の渚の体温などを思い出してしまい、自然と声が上ずる。
「〜〜っ……!」
渚も顔を真っ赤にして俯いてしまった。
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