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君と過ごす時間 2
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「〜〜っ!」
嬉しかったのはわかるけど、自分がやるのは恥ずかしすぎるっ!
「……だめ?」
「……わかった。やるから……」
あのときとは違い周りに人はいないのだし、と自分に言い聞かせ、目の前に差し出されたものを暫し見つめてから、決心をつけて口を開けた。
渚は嬉しそうに微笑むとハンバーグを俺の口の中に運び込む。
無言のまま咀嚼するが、せっかく食べさせてもらったのに緊張し過ぎているせいで全く味がわからなかった。
「どう? 美味しい?」
「まぁ、うん……」
「あれ、微妙な反応だな? 美味しくない?」
お前のせいで味がしないんだよ……っ!
なんて言い返せるわけもなく、俺はふるふると首を横に振った。
「美味しい……」
「そっか、良かった」
ふわりと微笑む姿にドキリと心臓が高鳴り、つい見惚れてしまう。
ずっと眺めていてもいいくらいに大好きな笑顔が自分に向けられていることが一番幸せだった。
「ほら、渚も食べさせてやるから、口開けろ」
少しくらいこんな風に二人でじゃれ合っていたい一心で、俺は気がついたらついそんなことを口にしてしまっていた。
しかし渚は何度か瞬きをしてからうーん、と考え込んでしまう。
「?」
不思議に思って首を傾げているとハンバーグの乗った皿を手にして俺の隣まで移動してきた。
そのまま机に皿を置き、もう一度自分のハンバーグを箸で小さく切って、それを俺に差し出してくる。
「え……? なに?」
「いいから、食べて」
渚の行動の意図が分からず、戸惑いながらもう一度口を開ける。
さっきと同じように口の中に一口サイズのハンバーグが運ばれ、箸が抜かれた直後。
渚の顔が目の前に迫って、そのまま唇が重なった。
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