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マヌルネコ
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レグルシュはその通りの中で、木造の大きな倉庫へと入っていった。
「わあ……」
外観と同じく、内装もログハウスのような造りになっており、吹き抜けの天井には、太い丸太の梁がある。
ニメートルくらいの黒いファンが、優雅に回っていた。
レジカウンターには眼鏡をかけた男が座っている。
レグルシュの姿を見るなり、その名前を叫んだ。
「レグー! はあぁ……ユキちゃんも! ユキちゃん可愛い抱っこさせて!」
「ちゃんじゃないっ!」
ユキは大きな身体のレグルシュを盾にして、うー、と威嚇している。
「ごめんごめんっ。ユキくんこっちおいで。お兄さんがお菓子をあげよう」
「お菓子をくれるおじちゃんにはついていきませんっ」
「ええぇ、おじちゃんて。まだ二十八なのに!」
おじちゃんと呼ばれた男はがっくりと肩を落とした。
ユキを客のいない二階のロフトへ預け、千歳の面接が始まった。
「俺は宇野木 柚弦[ウノキユズル]といいます。和泉 千歳さんね。レグルシュとはこのLa・Ruche[ラ・リュッシュ]という雑貨屋を共同経営していて……。レグ、和泉さんにどこまで話した?」
「何も」
「えぇ! 適当だなぁ、もう。俺は実店舗……といっても今はここだけなんだけど。店長をしています。レグはオンライン業務を主にしているから、店にはあまり出ないかな」
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