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ユキ
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「おじちゃんしつこい……」
「宇野木さんはおじちゃんじゃないよ。顔洗ってこよう」
「はぁい」
ユキはUターンで元来た道を戻り、洗面所へ向かう。
追いかけてきた宇野木に脇目も振らず、ユキはだっと駆けていった。
「え、えぇっ!? ちょっと速いっ。ユキくん待って!」
宇野木は完全にユキの動きに振り回されている。
千歳は食器を並べながら、二人の微笑ましい攻防に笑みを溢した。
「朝から騒がしいやつらだな」
「元気で何よりです」
カリカリに焼けたワッフルとベーコン、ヨーグルトとサラダをレグルシュが配膳していく。
食卓の中央には、いつものコムハニーが置かれていた。
食事をするテーブルは四人で囲むのには小さかった。
レグルシュは一人離れたキッチンで、自分のつくった朝食を摂っている。
「でっかい蜂蜜……前はちょこんって可愛い感じだったのに」
「うちには食い意地の張っているやつがいるからな」
ユキはスプーンでちょんちょんと巣をつついて、楽しそうにしている。
純粋なユキには、レグルシュの嫌味は全く通じていない。
ユキの分のワッフルとヨーグルトに、千歳は蜂蜜をたっぷりとかけてやる。
「ちー。ありがとう!」
「どういたしまして」
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