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ユキ
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いつもの可愛いマヌルネコと、その横に千歳とレグルシュの顔が色鉛筆で描かれている。
頭の上に「レグ」と「ちー」という文字入りだ。
「マヌルネコ可愛く描けてるね。字も上手」
「ちーっていっぱい書けるよ!」
ユキは画用紙を捲ると、持っていた色鉛筆で「ちー」という文字をたくさん書いてみせる。
「おじちゃ……じゃなくて、えっと、ゆずが教えてくれたの」
「ゆ……ゆず!? 柚弦だからゆずってことだよね? わあぁ……嬉しい。レグや和泉さんみたいな渾名つけてもらえるのが夢だったんだ……」
千歳との会話に横入りしてきた宇野木に、ユキはまた顔をくしゃっとさせる。
小声で「……うるちゃい」と、ユキは呟いた。
「ちーはどう書くの?」
「うん?」
「ちーのお名前。全部書きたい」
ユキに色鉛筆を渡されて、千歳は指を指されたところに、自分の名前をフルネームで書いた。
もう何百回と書いている漢字と平仮名に、ユキは「おおー」と感動している。
ユキのオーバーなリアクションに、千歳は照れてしまう。
「ち、と、せ……。いずみちとせ?」
「うん。和泉 千歳。漢字はちょっと難しいかな」
「ううん! ユキ、頑張って覚えるね」
ユキは好奇心だけでなく向上心も旺盛だ。
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