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もう再会?
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「料理は大勢で作って、みんなで食べたほうが楽しいから、私うれしい!」
その通りだな、そう思った。
「ちょっと部長を呼んでくるから、ここで待っていてね。」
そういって、新井先輩は教室を出て行った。
...急に静かになる調理室。
「こんにちは。俺は4組の星崎友也。よろしくね。」
目の前にいた星崎君があいさつをしてくれて、僕は小さく礼を返す。
今まで人とできるだけかかわってこなかったから、さっきの先輩といい、返事だけで済む会話はありがたかった。
星崎君は何やら調理室を見て回っている。
僕はその姿を背に、窓の外を見ていた。
ここは一階なので、窓の外は校舎の裏側だ。
小さなお庭みたいになっていて、2人の生徒が話していた。
ひとりはシュッとした、少し細い体つきの男の先輩だった。
もう一人は...。
そのとき、その人とばっちりと目が合ってしまった。
あ、この先輩...あの時の...。
朝にぶつかった先輩だ。名前は知らないけど、相変わらず背が高く体もがっちりしている。
その先輩は僕に手を振ってくれた。
何も返さないわけにはいかずに、僕は軽く会釈で返した。
「星音君、なにしてるの?」
いつの間に後ろにいた星崎君が聞いてくる。
そして、僕の視線の先を見て顔を輝かせた。
「あ、あれってもしかしてあのバンドの人かな!?」
「あの、バンド?」
僕が聞き返すと、星崎君は興奮したように言う。
「さっき聞いたんだよ、友達に!この学校でバンド組んでる人がいるって!背が高いっていうし、雰囲気的にそうかなあって!」
「ふぅん...。」
へえ...バンドか。
あまり興味がわかなかったのでそこで会話が止まってしまった。
なんか...気まずいな。
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