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第3話
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僕は部屋の端へと後退りをするが、とうとう追い詰められてしまった。
「いや。くるな!!」
男の指が身体に触れそうな距離。ドアの外ではトオルが必死に叫んでいる声が聞こえる。
少し汗ばんだ男の腕が僕を包む。
「いい子だな。反抗しなければ痛いことはしない。」
恐怖でギュッと目を瞑る。その途端に頭の中を色々な考えが過ぎっていく。
このまま、この男の言う通り海外に売り飛ばされて、いっその事、いなくなってしまえば…。
みんな、楽なんだろうな
「要!!すぐ助けるから!!」
トオルの声にふと我に返る。生きたい。そう思うと僕の足は思考よりも早く男の股間を的確に仕留めていた。
「あっ。」
うずくまる男に一瞬、申し訳なさに襲われたが、そんな事は今はどうでもいい。ドアの鍵を!!!
「てめぇ……!!!」
僕は急いでドアへ駆け寄ると鍵を開ける。それと同時にトオルが飛び込んでくる。
「くそじじィ!!」
トオルは襟を引っ張り、痛みに悶絶してる男をドアの外へ投げ出した。そして、僕を力強く抱きしめ、謝罪の言葉を口にした。
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