アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
朱い水 第1章⑦
-
「先輩さ、一目惚れって信じる?」
「信じない」
「じゃあ運命は?」
「…………」
それは……そう言い、即答できず再び立ち止まった智希の腕を掴み歩き出した。
「ちょっ…なん…だよ」
「なんか、泉水さんと俺って似てる気がする」
「は?」
「とりあえずさ、確かめようよ」
「どうやって」
簡単に振り払うことは出来たけどなんだか振りほどけなくて。
購買部を抜け奥の廊下へ進むと、普段特別授業がない限り使わない化学実験室に入った。
智希の方が一年先輩だが、こんなところに教室があったなんて知らないほどあまり知られていない教室。
「……開いてんの?」
「さっき開けておいた」
「どうやって」
「………ナイショ」
フっと笑いながら自分を見る佐倉を見て、初めて少し、色っぽいと思ってしまった。
ガラガラガラ…
扉は本当に開いていて、薄暗い自然光だけの明かりが微かに見える。
あまり使われていないため、やや埃っぽい。
ガラガラガラ…
今度は扉が閉まる音が聞こえると、暗幕のカーテンをよけて奥に入り佐倉は智希の腕を引いて教壇の方へ導いた。
「…………」
そこまで純情でも、バカでもない。
これから佐倉がナニをしようとしているのか、もちろん気づいている。
だけど出てくるのは味気ない言葉で。
「……何。ここになんか用事なのか」
「…………」
しかし佐倉は全てわかっているのか、焦る様子もなく恐ろしいほど余裕の顔で教壇に手を付き片方の手で智希の顔を撫でた。
「………泉水さんって、あんま男くさい顔してないんだね」
「母親似だから」
「綺麗な人なんだ」
「……あぁ、綺麗だったよ」
その言葉が過去形だったことに気づいたのか、佐倉はハっとし申し訳なさそうに眉を下げる。
「3歳の時にな、交通事故で亡くなった」
「そうなんだ…すみません」
別に、と智希が言うと、佐倉は再び頬を撫でとても愛おしそうにゆっくりキスをする。
「……避けないんですか」
「避けようと思ったらもう目の前に顔があった」
触れるだけのキスを1秒。
何かが、始まる音がする。
「……言っとくけど、絶対俺はお前を好きにならないぞ」
「わかんないよ」
「わかるよ」
「………好きな人がいるとか?」
「…………」
「……報われない恋だとか?」
「…………」
佐倉はクスっと笑うと、智希の首に手を回し背伸びをして再びキスをした。
今度は深く、甘いキス。
「っ…んっ」
「………」
必然的に舌は絡まりあい、智希も腰に手を回し舌を出して答えている。
最初のキスとは違い数十秒キスをすると、どちらからともなく唇を離し唾液の糸を引いてゴクリと喉を鳴らした。
「…じゃあさ、こうしよう。俺はその人の代わりに抱かれるよ」
「……セフレってこと?」
「んーそうとも言うけど……」
少し不服そうで、口を尖らせ天井を見上げる佐倉。
こんな大胆なことをしてもまだ幼いその顔に笑みがこぼれる。
「俺、欲求不満だから毎日ヤろうって言うかもよ」
「いいよ。俺も泉水さんと毎日ヤりたい」
なんという殺し文句だろうか。
先ほどまで佐倉に付き合うのはよそうと思っていたのに、気づけば下半身が少し反応し始めていた。
俺ってほんと欲求不満。
自分の分身に情けなく思いうな垂れると、再び佐倉が濃いキスを求めてきた。
「っ………」
「んっ……」
痩せ身ではあるが女の子みたいに華奢でもなければ柔らかさもない。
しかし佐倉のキスと発言、行動は智希の心を揺らがせていて、我慢できず腰を突き出した。
「…………お前、勃ってんじゃん」
「……泉水さんも少し反応してんね」
重なるその部分は熱を持ち始めていて、佐倉にいたっては形がわかるほど高鳴り始めている。
「辛いね、泉水さん」
「ん?」
「泉水さんは俺と毎日ヤれる、でも好きな人ではない」
「…………」
「俺は泉水さんとできるけど、好きになってもらえない」
淡々と話すその言葉がなんだかとても冷たく聞こえて、暖房も何もないこの部屋がさらにヒンヤリ感じる。
気が付けばチャイムが鳴っていた。
でも二人はその場を動こうとしない。
「お互い、一方通行だね」
「佐倉、本当にいいのか」
「いいよ。泉水さんに会うためだけにこの高校に入った」
正直迷っている。
本当にいいのだろうか。
この選択肢に間違いはないだろうか。
セフレがいる友達は確かにいる。
そこまでして性欲処理をしようと思っていなかった。
しかし思いの外妖艶すぎる佐倉に少し毒されたのかもしれない。
いい方が悪い、か。
魔法をかけられた、そんな感じだ。
佐倉の所為にしてる時点で最低だけど。
「俺、男は初めてなんだけど」
「俺もですよ、まぁまずはライトに、ね」
ライトってなんだ。
ぐるぐると考えるが性欲と好奇心には勝てないらしい。
智希はネクタイを緩めた。
グラウンドから離れているのもあると思うが、音は全く無い。
聞こえるのは二人の熱い吐息と唾液の交じり合う粘着音だけ。
そのため、興奮度ももちろんアップするわけで。
「……はっ…っ……泉水さんキスうまっ…い」
「……どうも」
智希は数週間ぶりのキスにやや興奮気味で迫ると、負けず劣らずのキスを返してくる相手に少しむきになりながら何度も角度を変え唇を貪った。
鼻で息をしながらお互いの唾液を交換しゴクリを飲み込む。
佐倉は飲み込みきれなかった唾液を頬に流しながらうっとりと見上げた。
興奮する。
あんなに憧れていた、憧れから深い感情へ堕ちていったあの人が今、自分とキスをしている。
自分とのキスで下半身を高ぶらせている。
それだけで、再び佐倉の下半身は高揚した。
お互いのジャケットを脱ぎ床に敷くと、智希はゆっくり佐倉の背中に手を回し寝かせる。
緩めた自分のネクタイを外し机の上に置き、佐倉のシャツの中に手を入れた。
「……真っ平らだな」
「…胸大きい子が好きなの?」
「別に。胸はでかさより形派」
「あはは。でもごめんね、俺全く無いや」
「だな」
でも父さんにも無いしな。
むしろ運動とか全くしてないから佐倉より胸板薄っぺらいし。
有志のことを考えながらシャツの中の手を動かすと、小さな突起に触れ思わず条件反射でグっと押した。
「っ……」
「あ、悪い。痛かったか?」
佐倉は眉を顰め下唇を噛むと息を飲み込み甘い吐息を出した。
「…ちがっ」
「ん?」
智希の首に手を回し少し恥ずかしそうに腰をくねらせると、腕を掴み自分の胸の突起へと導かせる。
「…気持ち…よかった…から……もっと触ってください」
「………」
火がつくというのはこういう事だろうか。
佐倉は目を潤ませ頬を上気させて智希の性欲を煽った。
「……乳首、気持ちいいんだ?」
「ん」
「へぇ」
嬉しそうに佐倉のシャツをめくり上半身をはだけさせると、ピンっとなっている胸の突起を口に含んだ。
「ふっ…んんっ」
女性の胸に比べれば突起は小ぶりだがちゃんと感度はあるようで、舌でいやらしく何度も舐め回すと佐倉の腰は震え、声を出すまいと思っているのか右手の甲で自分の口を塞いだ。
智希はその様子を見上げながら、空いた手を片方の胸の突起に添え爪で引っ掻いた。
「ひっ」
その叫び声は若干恐怖にも似ていて、少しやり過ぎたかと思ったが本人はまた腰をくねらせ頬を染めていた。
気持ちいいのか。
智希は親指の腹で胸の突起をきつめにグニグニと円を描くように押しまわした。
吸い付き、時折歯を立てられる刺激と爪で少々痛いぐらい押される刺激に、佐倉はどんどん息を荒げていく。
「…っ…あっ…泉水さん…っ…もっ…ち…」
「気持ちいい?」
「んっうんっ」
顔を真っ赤にさせながらも何度も頷く佐倉。
下半身をモジモジと揺らしていることに智希は気づいていたがあえて触らず、両手で胸の突起を弄りながら舌を首筋に這わせた。
「んんっくすぐった…んっ」
男だというのに佐倉は汗くさくなくむしろシャンプーかボディソープの匂いがほのかに良い香りがする。
父さんも、いい匂いするんだろうな。
そう思った瞬間、智希の下半身が大きく反応したのがわかった。
耳の裏を舐めながらスイッチの入る音が聞こえると、そのまま低く小さい声で佐倉に問う。
「……下、限界?」
「はっんんっはぁっ……はっ」
智希の声に酔ったのか、即答できず胸で息をしている。
胸への刺激を止め床に手を付き佐倉を見降ろすと、目じりに涙を溜め髪の毛は乱れ真っ赤なその顔が見えた。
佐倉は深く甘い呼吸をしながらネクタイを外しただけの智希の胸元にキスをする。
チュッ、と。痕がつくほどでもない小さなキスを一つ。
「限界、かも」
額に汗を滲ませへへっ、と笑い見つめてくる。
見下ろしながら、こいつはなんて魔性なのだと思った。
今まで付き合ってセックスをしたどの女よりも興奮する。
智希は再び佐倉に深いキスを落とし舌を絡ませると、右手でゴソゴソと佐倉のベルトを外していく。
外からでもわかるぐらい佐倉のソコは膨張していてとても辛そうだ。
チャックを下げ下着の上からソコを触ってやると、佐倉の腰が軽く浮き智希の背中に手を回す力が強くなった。
「あっ…」
「お前、ちょっと触っただけでイきそうなんじゃね」
「だって泉水さんが俺の…触ってるって思っただけで……まじやばい…」
可愛いな。
素直にそう思ってしまった。
ボクサーパンツを押し上げているソレはすでにシミを作っていて、このままではひどく汚れてしまいそうだ。
下着をずらし全てを取り出してやると勢いよく飛び出してきた。
つい最近まで中学生だったというのに、生意気なカタチをしている。
「お前、先月まで中坊だったてのに、コレは良くないんじゃね」
ピンっと先端を指先で弾くと、それさえも刺激になるのか佐倉は大きく喘ぎながら腰をくねらせた。
「泉水さっ…そっ……そんなジロジロ見ないで」
羞恥はあるくせにソコはどんどん大きくなっていって、微かなシミだった液も湧き出る泉のように溢れてきた。
ソレを掴み先端から出る液体を使ってゆっくり擦ると、佐倉は腰を震わせながら大きく足を開きまた、手を回す力が強くなる。
「……恥ずかしいんじゃないの?」
クスクス笑いながら大きく足を開く佐倉を覗き込むと、本当に感じているようで目からは涙がポロポロ零れていた、
「恥ずかしいけど…けど…」
途切れ途切れになっている言葉がまた卑猥に感じて、段々智希も下半身がきつくなってきた。
佐倉のこれは計算なのか天然なのか。
男(有志以外)なんか絶対無理だと思っていたのに、今では異様な程興奮している。
カチャカチャと音を立てながら自分のベルトにも手をかけチャックを緩めると、ソレに気づいた佐倉がゆっくりと起き上がった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
7 / 52