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「 りゅー 、 これ 、 あつい? 」
呂律が怪しい 。
興奮しすぎていまにもオムライスをひっくり返しそうな猫を 、 テーブルから吐き剥がす 。
火傷でもしたらめんどうだ 。
「 そっちで待ってろ 、 火傷するから 。 」
くしゃくしゃ 、 と頭を撫でれば大人しく頷く 。
聞き分けはいいみたいでよかった 。
湯気がのぼるオムライスを 、 深皿に取り分けた 。
ついでにプラスチック製のスプーンと冷たい麦茶をテーブルにセットし 、 猫を呼ぶ 。
転びそうな勢いで駆け寄ってきた猫を膝の上に乗せて 、 夕食タイムがスタート 。
「 いただきます 、 たべてもいい? 」
ぱちん 、 と手を叩いた猫が俺を見上げる 。
不安そうな表情に頷き 、 スプーンで一口分すくって口元へと運んでやる 。
くんくん 、 と匂いを嗅いでぱくっとスプーンを咥える 。
美味しいかと聞けば 、 壊れた人形のように何度も首を振って答えた 。
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