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I am Frustration
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水族館はそれなりの広さがあって、イベントも多かったため、結局帰りの車に乗ったのは夕方の6時を過ぎていた。
「はぁ〜……、」
はしゃぐ蓮とただついて行く俺じゃ、体感時間が違う。疲れ切ってしまった俺は、助手席のシートを思いっきり倒して寝っ転がった。
「少しは遠慮しろよなぁ。」
誰のせいだ。
無言の威圧を送る。今から繁華街に戻ってもヤるのに十分な時間はない。
欲求不満が態度に出始めていた。
「…なに、機嫌わりぃの?楽しくなかったか?」
蓮が助手席に身を乗り出して俺の顔を覗き込む。間近で見ると本当にかっこいいなこんちくしょう。
「…べつに。いいから車出せよ。」
また言い方がキツくなる。
それだけ欲求不満ってことだ。
「…そんなにヤりたかったのかよ?」
蓮の瞳が暗く光る。ヤバイ。
「…っげーよ!疲れただけ!いいから行こうぜ!」
俺は起き上がって蓮を押し退けた。
なんでここまでビビるのか、自分自身わからないけど、それでもこうなった時の蓮が危険であることを俺はわかっていた。
蓮は黙って車を出した。
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