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I want to believe you
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飯の片付けを終わらせてから、蓮を俺と向かい合う形で座らせた。真面目な話だからテレビも消す。
「…ぇ、そんな真面目な話?」
「おう。俺にとってはめちゃくちゃな。」
部屋の静寂がいつもより、濃い気がした。
「あのさ、俺、夜霧雨学園通ってんじゃん?そこの生徒会がさ、お前が1年ちょい前に起きた事件の犯人だって言っててさ、俺もその事件の共犯だって疑われてんだよ。」
一気に言った。一応遮られたりしないように。
だけど、蓮は言い終わっても、何も言わなかった。
「…俺はさ、蓮との付き合いも短いし、よく知らねーけどさ。犯罪レベルの事件起こすような奴だとは思えねんだよ。蓮、違うなら違うって言ってくれないか。そしたら俺、真犯人探すから。」
まっすぐと蓮を見る。が、蓮は途中から俯いて俺の顔を見ようとしていなかった。
「……なぁ、黙ってたらわかんねーよ?」
黙り続ける蓮に迫る。俺は味方だ。そう伝わって欲しかった。
だけど蓮は、俺の気持ちを理解してはくれなかったみたいだ。
「…さぁな。」
不意に立ち上がり、玄関まで行くとそう言って、逃げようとした。
「っ!ふざけんなっ!待てよ!?」
外に出てった蓮を追いかけて、俺も部屋を出る。玄関の外で蓮を捕まえた。
襟を掴んでドアに押し付け、逃げ場を消す。
「お前…、なんで嘘つくの?お前じゃねんだろ犯人、なぁ。なあっ!?」
証拠なんてない。でもわかるんだよ。
絶対、蓮は犯人じゃない。
「…頼むよ………。」
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