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プロローグ①(R)
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「やだ、離して!?」
地下にある物置部屋。窓のない閉ざされた空間で、少年はふたりの男に抑えつけられていた。
「言ったはずだ、学校が終わったらすぐに帰って来いと」
「図書館に行った、それだけだ!?」
「おまえ、図書館好きだもんな。だったらそう言えよ」
「言った、昨日、ちゃんと言った!」
「おい、聞いてたか?」
男がもうひとりの男に問いかける。
「飲んでたから、よくわからんな」
例え聞いていたとしても、彼らは知らないと言うはずだ。理由をつけて、少年をここへ閉じ込めるために。
「きちんと報告しなかったおまえが悪い。だから、お仕置きな」
男達の両目に妖しい光が満ちる。
「ごめんなさい、ごめんなさい!」
少年の右の頬と頚部には、斬りつけられた傷痕がある。その日から彼の運命は変わった。
「いい子にしてな。ちゃんとほぐしてやるからよ」
男達によって、少年の体は、彼らの欲望の捌け口へと変わっていく。
「っ、あ、あ、やだっ……!?」
「なんだよ、もう出来上がってんじゃん。奥までついてやるから、な!」
嫌で嫌でたまらないのに、引き裂かれるような痛みの中にある快楽を知ってしまった。
「やだ、やめて……んっ!?……っ!?」
男の欲が、体の奥を揺さぶる。気持ち悪さに吐き出しそうになるのに、そうさせまいと無理矢理快感を与えられる。
「嫌々いいながら、ここは元気じゃねえか」
「ちが、や、やだ……ぁ……!?」
心をズタズタに引き裂かれる。死んだ方がマシだと思う。
「いい具合だぜ。じっくり躾たかいがあったな。これからも、楽しませてくれよな」
助けて、誰か。
何度叫んでも助けは来ない。それでも、心の奥で叫び続けるしかない。
誰か、助けて!
籠の中のカナリアの叫びは、このときはまだ、誰にも届いていなかった。
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