アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
28
-
《晴》
お金を払って、下で待つ。
バーテンダーがカクテルを出してくれたが、ズグが心配で酒の味もわからない。
30分待って、って何で?
耳を澄ますと悲鳴?
ズグ?
うーー!2階に上がりたいー!!
その時、2階からズグがちょこんと顔を出した。
「ズグ!」
ズグの顔がぱっと輝いた!
と、あっという間に下に降りて、俺の胸に飛び込んだ。
何で真っ裸?
「おいおい、ズグ?」
痛々しいミミズ腫れの残る背中。
でもそんな事気にする様子もなく、ズグは嬉しそうに胸にしがみ付いてる。
「ズグー、元気になったか?大丈夫?」
しがみ付いてるズグに言うが、ズグはスリスリと胸に頬擦りして聞いちゃいない。
おでこに手を当てたら、平熱でホッとする。
「あーー」
スリスリをし終わったら、飛び切りの笑顔でズグが俺の顔を見る。
可愛い。
「裸で下に降りるんじゃない!もう!」
店主がドカドカと降りて来る。
「全く!!
他に客居ないから良いようなもんの…このバカズグ!!」
耳を引っ張ろうとするのを慌てて阻止した。
「ママさん、ズグ元気になりましたねー!
ありがとうございます!
いつもの部屋ですね?
さ、行こズグ。」
「まぁ…可愛がってやって下さい。
ズグ!わかってるねっ?!
ちゃんとするんだよ!!」
ギロリとズグを睨む。
ズグは聞こえているのかいないのか、俺を見て
「あー。」
と抱っこをせがむ。
熱でふらふらだったけど、覚えてんのか?
「うん、抱っこな。」
軽いズグを抱き上げ、さっさと2階に上がろうとする。
「お客さん、二時間ですよ?」
「はーい。」
こういう時は退散するに限る!
「懐いちゃって、もうっっ!!
客が帰ったら、下に裸で降りて来たお仕置きだからね!」
とバーテンダーに言う店主の声が微かに聞こえた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
28 / 208