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《晴》
近藤と別れてから、コーチクに向かった。
正直、無国籍、無戸籍と言われてもピンと来ない。
俺がショックだったのはそんな事じゃない。
いるのにいない存在。
いや!
ズグは居る!
ズグの笑った顔。
撫でて欲しそうなズグ
涙目になったズグ
ほら、見ろ、ちゃんといる!
法律なんかクソ食らえ、だ!
とりあえず!
今日は一緒に帰って、美味いご飯一杯食べさせよう!
んで、頭も一杯撫ぜて。
おいしいデザートも用意済み。
「ママさん!こんばんは!
約束通りズグに会いに来ました!」
コーチクの扉開けると同時に言う。
店主はかなり迷惑そうな顔した。
「……ズグねぇ。
ズグはまだ……あと一週間待ってくれない?」
「えーーっ!!
そんな!!
ズグまたレンタルですか?!
予約だ、って言ってたのに〜!」
「あーー、もう……!
わかった、わかった!
レンタルさせてあげる。
ただし!余計な憶測はしない事!
前の客の事も詮索は無し!
いい?」
え?
それってもしかして……?
でも、ズグに会えなくなる!
「……わかりました。
余計な憶測はしません。
前の客の事も詮索しません。」
店主がニヤリと笑う。
「そうそう。
お互い詮索は嫌だもんねー。
じゃあ呼んでくるわ。」
一抹の不安。
それでもズグに会える!
と、思ったが
「ぅあーーっ!!」
「コラッ!!騒ぐなっ!!」
上からとんでもない悲鳴と怒鳴り声が聞こえて来た!
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