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94 《プラム》
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《プラム》
あの人は優しい。
俺に優しい言葉を言い、俺の事を抱きしめてくれる。
俺が望んでたSEXをしてくれる。
俺を夢中にさせる。
でも違う。
気付いてしまった。
あの人が求めてるのは、俺じゃない。
あの人が求めてるのは、コーチクと変わった髪の仔猫の情報だけ。
………それでも良い。
優しい人
優しい嘘
優しい言葉
優しい態度
優しいSEXに俺は飢えていたから。
あの人から連絡があった。
『ズグの様子が知りたい。
変わった事があったらすぐ知らせてくれ。』
俺が知り得た情報は全部、教えた。
翌日、あの人が来てくれた!
指名してくれて、部屋に入った途端に濃厚なキスをしてくれた!
俺は……欲望が頂点まで達して手で股間を隠す。
「隠すなよ?」
「ダメ……お客さんより先にイクなんて……」
「お客じゃない……」
あの人は俺をベッドに押し倒し、覆っている手を口で愛撫する。
「………っ!!」
精液が我慢出来なくなり、溢れた。
「我慢する事はない。」
手を優しく退かし、口で俺の竿を咥える。
「だ…ダメッ!!
そんな事してもらっちゃ!!」
あの人は首を振り、フェラしてくれる……!!
「ア……ァ……ッッ!!
もうダメ!
口離して!!
………………………ッッ……アアーーーッ……!!」
口の中でイッた……!!
どうしよう!
どうしよう!!
「……何故泣く?」
「だって………だっ……て………」
「キスして感じてくれて、俺は嬉しかった。」
「………」
優しく抱きしめてくれる。
「今度は一緒にイこう?」
深く頷いた。
SEXの後………
抱きしめられたまま、荒い息を吐く。
「無理させたな。
大丈夫か?」
「………はい、大丈夫です
ねぇ……?」
俺に関わってくれてるのは……コーチクの情報が欲しいから?
それともズグが心配……だから……?
「何?」
聞けない。
その通りだと思うから。
そうでもなきゃ、俺と関わるモノ好きは居ない。
その通りだと答えられて離れていかれるのが怖い。
だったら聞かないで情報流す方が良い。
ああ、でも。
「………少し……でも…………俺の事………」
好きと言いかけて慌てて止めた。
そうじゃない、と言われるのが怖い。
「ううん、なんでもありません。」
胸に縋って言った。
彼に抱かれる、もうこれだけでいい。
その時、耳元であの人が言った。
「……ズグは悪友が惚れ込んでるから気になった。
悪友は出禁にされてるから心配で俺に泣き付いて来たからな。
その他に意味は無いよ?
………俺は、どの仔猫よりプラムが一番良い。
プラムだけだ。」
顔を上げた俺に優しくキスする。
優しい人。
優しい言葉。
優しい態度。
優しいSEX。
優しい、…….…嘘。
でももういいんだ。
あの人とつながっていられるなら
………それで良い。
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