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100 《近藤》
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《近藤》
真夜中、プラムから連絡があった。
スイが売られる、と言うのだ。
プラムが泣いてオロオロして、すぐ助けなければ!と言うのを必死に宥める。
「落ち着け、プラム。
医者が来てから、の話しだろ?
すぐにどうのこうのいう事じゃない。
こちらもそのつもりで動くから、心配するな?」
「でも!
でも、明日にも医者が来るかも!
店主の話しでは、すいの顔も見たくない!って……明日にでも話しがまとまって売られるかも知れない……!」
「うん。
だからプラム、よく見張ってくれよ?
営業時間内は大丈夫、何かあるとしたらそれ以降だ。」
「……わかりました。
でも、……早く……早く助けに来てくださいね?
……すいの折檻、日毎に酷くなっていって……
もう見ていられないんです。
声も弱々しくなって……。」
………晴には聞かせられないな。
「わかった。
ありがとう、プラム。
プラムのお陰で助かる。」
「そんな……。」
「情報集めに忙しいが、近い内に必ず行く。
待ってろ。」
電話を切ってから、考え込んだ。
医者に売ろうという店主の思惑の通りになったら。
……スイがコーチクから売られて、一個人の所に行く。
ふむ。
これはチャンスじゃないか?
スイがコーチクから離れたら、当然コーチクはその後何があっても知った事ではない。
従ってコーチクのバックに付いてるヤバい人も出てこない。
俺もスイを助け出せば、晴の色恋沙汰に振り回されずにスクープが調べやすくなる。
一石二鳥。
あとはその医者の特定と、どうやって助け出すか、だな。
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