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密命 02※
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「なんて顔してるんだよ、亜矢」
家に帰ると直ぐに自室にいるであろう結月さんのもとへ向かった。
あまりにも勢いよくドアを開けたものだから、いつも冷静な彼も目を丸くしていた。
「その顔……もう我慢できないって顔だな」
読書中にかける眼鏡をはずしながら、結月さんが僕にゆっくりと近づいた。
これからの行為を予感してカラダが疼く。抱き締められると、いつもの石鹸の香りが鼻を掠めた。この匂いを嗅ぐと安心する。
「結月さん……僕、もう……」
僕より頭ひとつ分背が高い彼の首に腕を回し、精一杯背伸びをしてその唇に触れた。
結月さんは完全に受身の状態だ。
痛む腰を気にする余裕もなく、無我夢中で舌を絡めると軽く顎を押さえられる。
「こら。へたくそ」
「だって……っんっ……」
ソファに半ば強引に座らせられ、今度は結月さんから舌を絡めてきた。不意打ちの上に、荒々しいキス。けれども触れる舌は熱く甘かった。
あっという間に彼のペースにのまれてしまい、体の奥がじんと痺れてゆく。少し悔しくなって、頬に手を添えて攻めようとしても、直ぐに熱い舌に浚われてしまう。
「ッア……ゆ、づきさんっ……僕っ」
熱に浮かされ、今までの我慢が限界に達した。結月さんの胸を手で押し、顔を見上げると、紺青の瞳が僕を捉えていた。ドクリと心臓が脈打つ。
「抱いてください……」
思わず口をついて出た言葉に、徐々に顔が火照っていくのを感じて俯くと、彼は小さく笑い、ゆっくりと手を掴んで静かにソファの上に押し倒した。
「亜矢、今日は何人の男に抱かれた?」
結月さんが首筋に紅い跡をつけながら、いつものように僕に訊ねる。
「え……?っと……三人です……」
「ふうん……まあまあか。じゃあ、このカラダだと……」
「っんっ……!!」
大きな手がするりと下半身に触れ、ビクンと体が跳ねた。
「最後は、沙雪か……」
呟くように言ったその声色が、いつもと違うことに、その時僕は気が付かなかった。
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