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二章 2
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「お止めなさいっ……」
「恥ずかしいの? これから、コーリャは陵辱されるのに……」
「やめっ――」
ニコライの言葉は最後まで続かず、ミハイルにその唇を唇で塞がれた。
彼に抵抗する術など、ニコライには無かった。
ミハイルはニコライに深く口付けながら彼のズボンのベルトを外す。その手は彼の性器を下着の上から撫で、そのままシャツの中に入り下腹部に直に触れる。鍛えられた身体の凹凸が感じられた。
ニコライの口の中に滑り込む舌。思いの他簡単にその侵入を許した彼に、ミハイルは表情を確認しようと唇を離した。
ニコライの顔は怯えているように見えた。泣きそうな目をしていた。諦めて抵抗していないのではない。どう抵抗していいのか全く分かっていないのだ。
「コーリャ、もしかして相手が男じゃなくても初めて?」
「…………」
無言は即ち肯定の回答。更に愉しげな顔になるミハイル。
「そうなんだ」
「……は、離れてください。今すぐ」
「俺が教えてあげるよ。触れ合う快感をさ」
そう言って彼は自分のシャツを脱いだ。ニコライに比べて細身だが、ある程度筋肉の付いた綺麗な身体。
「君の童貞も処女も、俺が奪ってあげるよ」
「…………?!」
「まずは童貞の方から奪ってあげるね?」
そう言って彼はニコライの両目を片手で塞ぐ。
「相手が女だと思ってもいいよ。感じて」
赤く柔らかい唇で、再びニコライの唇を塞ぐミハイル。もう片方の手では彼の性器を下着の中から取り出していた。
まだ全く反応していないが、明らかに平均より大きなニコライの性器。それを弄りながら唇は彼の首筋へと下げていく。
「……やめて、ください……」
身体が動かないので口でしか抵抗する術のないニコライの声。ミハイルはそれを無視して彼の身体を丁寧に愛撫する。
ニコライが唾を飲む音がした。彼は命をかけた戦闘は何度もしたことがあったが、性交の経験は全くない。しかも相手は最強の悪魔であり男。凄まじい恐怖だった。
首筋から、鎖骨。薄緑色のシャツの釦は全て外され、筋肉質な身体にミハイルの手と口唇、舌が滑る。
強姦とは思えないような優しい愛撫。多大なる屈辱と恐怖の中のはずなのに、ニコライは悪魔の行為から徐々に性的な興奮を見いだしてしまう。それを否定したくともできない。なかなか反応を見せなかったニコライの陰茎が少しだけ硬くなり始める。
「やっと感じてきたね。君が不感症じゃなくてよかった」
そう言ってニコライの両目を塞いでいた手を離すミハイル。
「好きな女の子のことでも考えてた?」
「黙ってください」
「君みたいな天使でも、誰も好きになったことがないはずがない」
「こんなことをして、何が望みなんですか」
「……望み? コーリャを支配すること、かな。それ以外は無いよ」
そしてミハイルは、ニコライの性器を口に咥えた。
「…………っ?!」
温かく湿った彼の口内の感覚に、ニコライは目を見開く。
彼の性器を吸いながら頭を前後させるミハイル。水音が部屋に響き、彼の顎を飲み込めなかった唾液が伝う。時頼ニコライの顔を一瞥する彼の若菜色の双眸が妖艶だ。
「っ……や、やめ……」
強い快感にニコライの恐怖心は増す。自分が悪魔に口淫されて今までに感じたことがないくらいの性的快感を得てしまうなんて、思っていなかった。その羞恥心すらも興奮させる要因になってしまうようだった。
完全な勃起状態になり、大きさを増した彼の陰茎は、ミハイルの口には入りきれなくなった。
ズルリと彼の口から性器が出る。先端から流れる尿道球腺液を柔らかな舌で舐め上げ、彼は言う。
「こんな大きいの、入るかな?」
「な、にを……?」
「童貞奪ってあげるって言ってるじゃない」
ミハイルはニコライの下着とズボンを全て脱がせると、自分も下着と一緒にズボンを脱ぎ全裸になった。彼はもう既に半分勃起している。
「後ろは一度開発されたとはいえ、久々なんだ」
「…………肛門性交させる気ですか」
「他にどこがあるの。いくらなんでも俺、膣は持ってないから」
「やめてください! 気持ち悪い!」
「何言ってるの今更。手借りるよ」
必死に抵抗の言葉を叫ぶニコライを尻目に、ミハイルは彼の左手の指をしゃぶった。大きく白い手で、決して細くはない指が唾液で濡れる。
その人差し指と中指をミハイルが自分の後ろの孔に突き立てた。
「あっ……」
艶めかしい声を上げるミハイル。身体を支える膝が震える。
湿っていて熱い彼の中に自分の指が入っていく感覚に、ニコライはゾッとした。入り口の筋肉が指を締め付けてくる。
「ぬ、抜いてください」
「やだよ……。っあ」
痛いのだろうか。ミハイルは少し眉を眉間に寄せている。しかし指を中から抜こうとはしないので、ニコライは不思議に思った。
「痛いのはあなたでしょう? 抜いてください」
「君にも後で同じことをしてもらうよ。まあ初めてだから俺よりよっぽど痛い思いするだろうケドね」
「…………!」
「大丈夫。俺は優しいからね」
ミハイルはそう言って、恐怖に目を見開いているニコライに微笑した。そして彼の指を根元まで挿れ、腹部側に動かす。
「ああっ」
ニコライが指先に何か柔らかいものを感じたと同時に、ミハイルは上擦った声を出した。そこを刺激していると、彼は完全に勃起し、先端からは尿道球腺液を溢れさせる。
「コーリャの指、イイっ……あんっ……」
性器を触っていないにもかかわらず、彼は快感を得ているようだ。ニコライの指を締め付ける力は弱くなっている。
前立腺への刺激だけにとどまらず、ミハイルは勃起したニコライの性器に自分の性器を擦り付けた。その貪婪(どんらん)で淫猥な悪魔の姿にニコライは目を背けたくなる。気持ち良いと思わされてしまっている自分の中にも、どこかに彼のような浅ましさがあるように思えてしまうのが嫌だった。
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