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二章 7
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ミハイルはニコライに銃口が孔に入ったままの銃のグリップを握らせる。
「どこを突けばいいか分かってるんでしょ。上は俺がやってあげるよ」
悪魔はニコライに自分で精嚢を刺激して射精しろと言っているのだ。
そんな淫猥な行為、できるはずがない。ニコライはそう思ったが、手は銃のグリップを握っていた。早くこれで奥を突いてイってしまいたい。体は貪婪にそう叫んでいた。
「……ああっ」
恐る恐るニコライの手が銃で自分の体の奥を突き、ミハイルが手で彼の性器を刺激した。先程と同じ精嚢を直腸越しに刺激すると、快感が下腹部を突き抜ける。
愛銃を自分の欲望を満たす道具にしてしまう。悪魔の思うがままの行動をしてしまう。そんなことを意識の外に追いやり、自由になった手で快感を貪った。
自尊心を完全に無視して、ただ欲望に忠実になる。その気持ちよさをニコライは知ってしまった。
銃で奥を突き上げる手が止まらない。たまらなく気持ちいい。
「あっ、んあ……!」
「気持ちいいでしょ? コーリャ」
「っは、イイっ……」
ニコライの左手はミハイルの白いシャツを掴んだ。自由になった脚を左右に開き、銃で自分の奥を突いて喘ぐ彼の姿は、普段の崇高な彼からは考えられない程に浅ましく淫らだ。恐らく本来彼はとても素直な性格なのだろう。
目の前の天使を見ていて、ミハイルの性器も下着の中でどんどん張り詰めていく。この天使は自ら、こちらに銃が出し入れされる開口部がよく見える体勢をとっているのだ。
「……っ。ほら、イきなよ」
「あああんっ!!」
大きく嬌声を上げ、オーガズムに達したニコライ。一瞬失神したように思ったが、白くなった視界は直ぐに戻ってきた。
今までにこんなに強烈なオーガズムは体験したことはない。躰全体にビリビリと快感が響く。溢れ出る精液に勢いは無く、トロトロとミハイルの手に流れ落ちた。射精後も続く快感に、彼は放心して茫と目の前の悪魔を眺めた。
ミハイルがニコライの中から拳銃を引き抜く。その凹凸による開口部への刺激だけで、射精したばかりのニコライの躰は反応した。
「あっ……」
「コーリャ。もう俺、限界だよ」
そう言ってミハイルは銃を枕元に置き、ニコライの躰を反転させた。射精後の高揚感でよく状況が飲み込めないニコライは、彼にされるがままに腰を上げさせられ、四つん這いに近い状態になる。肘はベッドに付けたままだ。
ミハイルからは、銃を中から抜かれヒクついているニコライの孔がよく見える。まるで早く挿れてくれと誘っているようだ。
ズボンのファスナーを下ろし、既に固くなって挿入の準備ができている陰茎を下着から出すミハイル。
「挿れるよ」
「え? ……ああっ!」
ミハイルの勃起した陰茎がニコライの後ろの孔へと侵入させられた。一気に奥まで挿れられ、ニコライは驚く。
先ほどまで拳銃を挿れていた孔は容易にミハイルの陰茎を飲み込んでしまう。銃とは違う、熱く脈打つ棒が彼の奥を突き上げる。
「あっ、んあ!」
「君がこんなにエロくなるなんて思わなかったよ」
ミハイルはニコライの耳元でそう囁きながら彼の体内に性器を出し入れする。
前立腺や精嚢を突かれていたわけではないが、彼にはその感覚が痛みなのか快感なのかもうわからないし、ミハイルに言われた言葉もほとんど理解できなかった。ミハイルに突き上げられるだけのニコライ。躰が熱くて、何も考えられない。いつまでも先程の射精感を引きずる。
「っく、あぁ……」
「イイよ、コーリャ。君の中とっても熱くて気持ちいい」
ピストン運動が速くなる。ミハイルはニコライの躰のことは考えず、欲望のままに激しく彼を突く。すると直ぐに絶頂は近くなった。ミハイルはニコライの中から性器を抜き、彼を仰向けにしてその白い胸元に射精した。
自分の胸に落ちる白くドロドロとした生暖かい液体。ニコライはその様子を放心したままで眺めた。何かを思うことすらも面倒だったが、自然と両目から涙が流れていた。
ミハイルは射精した後、ニコライの唇に軽くキスをした。
「疲れたかな? 眠ってもいいよ」
「…………」
ニコライは静かに瞳を閉じた。彼の銀髪を撫でたミハイルは、その瞼に優しく唇を落とした。
「おやすみコーリャ」
気絶したかのように直ぐに深い眠りについたニコライ。ミハイルはティッシュで彼の躰に付着した涙と精液を拭う。上掛けをニコライに被せ、拳銃を手にとって部屋を出た。
さっきまでの熱がミハイルの躰からだんだん引いていく。洗面台で蛇口を捻り、冷たい水で拳銃を洗った。
この拳銃であの天使は自分を撃とうとした。この拳銃を下の口に咥えてあの天使は快感に喘いだ。思い出すだけでまた甘い熱が疼きそうで、ミハイルはその水に濡れる鉄の冷たさに意識を戻す。水を止めて丁寧にタオルで拳銃を拭き、天使の眠る寝室に戻ったミハイル。拳銃は枕元に置いて、天使と共に上掛けの中に入る。
隣に眠る男の躰が、温かかった。
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