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「はァ~なァ~せっ!!朝倉のバカ・アホ・大ボケ野郎!!抱けるなら誰でもいいのか!!本当最悪だな、お前!!」
抱く気が失せるよう、罵声を浴びせるし、けちょんけちょんに貶めるのも厭わない。獲物の首筋に口づけていた獣は一瞬食事を中断し、唇を開く。
(…あ、何だコイツひっかかってやんの!!)
獲物が希望の光を見出した、と思った矢先。
「…語彙が貧困なのも、凄く可愛いな。」
その光が偽物だったと瞬時に知らされる。
(くそ…っ。何かないか!!っつか、そろそろ警備員とか見回りに来い!!助けて、本当助けて!!)
辺りをキョロキョロ見渡す獲物に対し、獣は…男の急所である股間をスラックス越しにやわやわと握った。
「…っぁ!!」
ひくん、と小さいが反応した獲物に獣は耳元で、甘く囁く。
「これから唇にキスするけど…舌噛んだりしてオレに怪我させたら…わかっているよな??」
台詞は甘いどころかビターを極めていた。布越しにやんわりとニギニギされて、涙目の獲物は何度も繰り返し首を縦に振ってみせた。
「…良い子。」
ふっと口角を引き上げてから、宣言通り獣は獲物の唇を奪う。最初は、触れるだけのキス。角度を変えて二、三度繰り返す。それから、正面から口づけられ…、舌先で相手の唇を器用に割り開いた。
(…あ…、…あっ!!)
獲物の口内で獣の舌が暴れまわる。歯列を悪戯になぞったり、舌先を吸ったり、口蓋をべろりと舐め上げられ、身体が勝手に反応する。
「…ん、んふぅ…っ」
次第に口腔の酸素を奪われっぱなしの獲物の双眸がとろんと蕩けだす。視界があやふやになっていく。
(…だめ、だめだって、僕…っ!!相手はあの朝倉なのに、こんな気持ちよくなっちゃ…!!)
酸素が足りなくなって、段々と思考もぼんやりとしていく。…証とでもいうように、獲物の唇からたらりと、飲み下せなくなった唾液が一筋、とろとろと溢れ出す。濃厚な口づけに、獲物は目を伏せた。
(…やば、い…。コイツ、キス上手過ぎ…っ)
離して、と片拳で厚い胸板を叩くが、ビクともしない。
(も…っ、ダメ、落ちる…ッ!!)
獲物が全身から力を抜かした瞬間、タイミングをはかったかの如く獣の身体が離れていく。
「…驚いたな、想像したより感じやすい身体なのか。」
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