アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
10
-
互いに荒い息の元、二人はデスクに雪崩れ込む。幾つかの文具が更に床に零れ落ちたが、二人はそれどころではない。
「はっや…。」
朝倉はそう言って、同僚に向かい、意地悪くニヤニヤと笑ってみせる。
「な…っ!!」
宵宮は目を剥いた後で、焦ったように乱れたスーツの前を合わせるようにして掴み、相手へと吐き捨てる。
「…だから、馬鹿にしたいならしろって言っただろ!!それを…ッ畜生!!変態!!人のコンプレックス嘲笑って楽しいか!!」
くしゃりと顔を歪める宵宮に、同僚はヒラヒラと片手を振ってみせた。
「違うって、宵宮。」
朝倉は立ち上がると、まだデスクに横たわったままの同僚に片腕を差し出した。
「…オレ、早漏の治し方を知っているんだよ。」
「ええっ!?」
宵宮は仰天しつつ、あっさり同僚の手をとった。上半身を起こしたところで、同僚は続ける。
「近年論文で発表されたんだよ。意外と知られていないけどな??早漏は、セックスを回数経験すれば自然と治っていくものなんだ。経験した回数は多ければ多いほど、イくまでの時間が長続きするらしい。」(※大嘘です)
「そうなのか!!」
「うん。」
にっこりと微笑む朝倉に、同僚は顔を輝かせ…やがて一気に影を落とす。
「…って、ダメだ。今フラレたばっかで相手が…。回数やるのが条件なら、風俗はお金が…。」
俯きがちになる宵宮に、相手は、ははっ、と明るく笑い飛ばしてみせた。
「宵宮、諦めるにはまだ早いって。オレ、今、フリーだし。男抱くのって、どんな感じか正直興味あるんだよ。オレとの関係は遊びで良いなら、が前提の条件になるけどね。」
「は!?」
がばっと顔を上げる宵宮に、同僚は悪戯っぽくウィンクする。
「…だから、宵宮さえよければオレがセフレになって、レッスンしてあげるけどって話。」
宵宮は信じられない心地で相手を見遣る。にこやかな表情の朝倉はウソを言っているようには見えない。
「…どう??」
小首を傾げる朝倉は…何だか眩しく見える。
(…っていうか。)
「顔が…イイ…ッ!!」
ぼそりと呟いた宵宮の、率直な意見。相手への抵抗感の無さが、今回の誘いを了承する決定打となった。
_
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
10 / 80