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【前回までのあらすじ】天敵・朝倉光がセフレになってくれるそうです。
「って、そうじゃなぁぁぁいっ!!」
月曜…朝倉と秘密の関係を結んだ二日後の早朝。満員のエレベーター内で叫んでしまった宵宮は、他の乗客に見られて我に返った。
「…あ、すいません。」
ぺこり、と一礼し、宵宮はしゅん…と大人しくなる。
(“あの後”も、朝倉は甲斐甲斐しく僕の面倒見てくれたんだよな。後片付けほとんどしてくれたり、身体気遣ってくれて…。けっこう世話好きな一面があるっぽいというか…。)
が、次の瞬間、両手で頭を抱えだす。
(…って、何だよこの急展開、一体どういうこと!?お、落ち着け、宵宮美月。一度、きちんと一から整理しなおそう。うん。…まず、あのムカつく朝倉に早漏がバレて…。)
「…っうぅ!!」
“一”の時点で、恥ずかしさが臨界点を突破し思わず涙目になってしまう宵宮だった…。
オフィスに入り、自身のデスクまで歩いていく。…途中の通路、宵宮の直進方向に気になるセフレの姿があった。
(…う。)
一瞬臆する宵宮だったが、相手はどうやら課長からもらったクリアファイル内の書類にお熱。こちらを見ている雰囲気はない。
(…よし。)
何気ないフリをして、通り過ぎようとした…刹那。
ぐいっ、と強い力で片腕を引っ張られ、宵宮は思わず情けない声を漏らした。
「うひゃ…っ。」
「…まるでユーレイに会ったようなリアクションだな。」
そんなにオレが恐ろしいか、と朝倉は悪戯っぽく小首を傾げてみせた。…何ともコメントしづらく、宵宮は何事もなかったかのように振る舞う。
「あ゛~…。あ、朝倉、オハヨウ。」
「おはよう、宵宮。同僚に挨拶もしないなんて、お前は釣れないなぁ~??」
「ぁ…。あはは。嫌だな、書類見ていたみたいだったから、声かけずにいただけだよ。」
じわじわと近づいてくる端正な顔に、否応なく胸の鼓動が高鳴ってしまう。
(これはっ!!イケメンに迫られた時の老若男女問わず生理的な反応です、博士!!決して、決して、恋慕とかそういった甘いものでは!!)
胸の内で言い訳を並べ立て、ドギマギする宵宮を知ってか知らずか。吐息が触れ合いそうなほどの至近距離で寄ってくるのをやめた朝倉は、秘密の関係を持った同僚からさっと身を離す。
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