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(…こっ、こういうのは最初の雰囲気作りが大事だから!!)
自身に言い聞かせて、宵宮は相手が命じる通り隣に腰を下ろす。すると、するっと肩に腕を回され、身体を近寄せられる。
「…美月チャン、見てこれ。面白いだろ??」
朝倉が見ていたのは深夜のバラエティ番組だった。雛段芸人達が何事かやり取りしている。…が、宵宮は全く内容が脳に入ってこない。
シャツ越しに感じる、朝倉の体温。ほんのりと香る、風呂上がりの匂い。今からこの人と一緒に眠るんだ、という事実を再確認してから、普段は何気ない朝倉の存在が一際尖ってすぐそばに感じられた。
「…朝倉、その、そろそろ…っ」
口走ってしまい、慌ててぱっと口元をおさえる。
(は…、はしたない。)
これではまるで、宵宮自身が相手をベッドに誘っているようだ。そこまで行為に飢えている人間だと思われたくなかった。
「ご、ごめん。今の…っ」
聞かなかったことにして、と続ける前に、すんなりと朝倉に唇を奪われた。
「…っん。」
宵宮は無意識に、媚びるような声で喉を鳴らしていた。
続けて、朝倉は獲物の耳元に自らの胸板を押し付けた。宵宮の耳は相手の厚い胸板の向こう、早鐘かと思うほど鼓動が高鳴っている音を拾い上げる。
「…オレも一緒だよ、美月チャン。すっごい緊張している。」
えへへ、と照れくさそうに笑う朝倉にどきりと獲物は胸を騒がせる。
「だから、大丈夫。ゆっくり行こう??…オレ達のぺースでいいんだから。」
「…うん。」
獲物は朝倉の肩に自らの頭を預け…少ししてから、相手の服の裾を引っ張って、小さなお願いを一つした。
「…もっと、キスして??」
ふっと微笑んで、獣の王子様は宵宮の顎を指先で固定し、互いの距離を詰めつつ、静かに囁く。
「…仰せのままに。」
二人の唇が、それぞれの存在を確かめるかの如く、重なっていった…。
三十分後。二人は宵宮の寝室にあるダブルベッドに場所を移していた。
宵宮の華奢な体に獣が覆いかぶさるようにして、キスの雨を降らせる。宵宮の双眸は、熱心なキスに口説かれ、すっかり蕩けきっている。頬は生娘の如く紅潮し、甘く熟れた…まるで食べ頃の果実のようだ。ぷっくりと赤く腫れた唇は幾度も吸われ、嬲られて躾けられていた。
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