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【前回までのあらすじ】朝倉と宵宮、初めての夜です。
しん、と脱衣所が一瞬、静まり返る。
深く俯いた宵宮は、顔を上げられないまま、カチカチにかたまっていた。
(い、言ってしまった…。自分から誘うなんて、滅多にやんないのに。)
ドキドキする宵宮に、同期の男は大仰な溜息を一つついて…緩々と話し出す。
「…美月チャン。同じ男ならわかるだろうけど、めちゃくちゃ今我慢してんの。美月チャン襲いたいって気持ちを、必死で抑え込んでいるだよ。その気にさせるような言葉、軽々しく口にしないでくれる??…めちゃくちゃにしたくなる。」
宵宮はガバッと顔を上げ、目の前の相手に縋りつく。
「我慢しなくっていいよ!!おっ、抑え込む必要なんてないし…っ」
「…。」
獣の片腕が、獲物の薄桃色に染まった片頬をそっと愛撫する。
「…無粋だと思うけど、大事な美月チャンを傷つけないためにも、最終確認するね。」
「ん…。」
鼓動が爆音で耳のすぐそばで鳴り響いている。灼熱の吐息が…止まらない。苦しいくらい、胸が強い衝動に、抗えない欲求に締め付けられる。
「めちゃくちゃにして、いいの…??」
(…この人に、抱いて欲しい。)
宵宮は顔をゆっくりとだが確実に起こしていき、相手と視線を合わせる。空中で、二人の視線が、剥き出しの本能が複雑に濃密に絡み合っていく。
意を決した宵宮は、大きく両腕を広げ、獣に無防備な姿を曝け出す。
「…おいで、朝倉。」
ちろり、と下唇を舐め上げて、男は本能に突き動かされるまま、宵宮の身体に覆い被さっていった…。
獣の興奮した吐息を鼓膜で、卑しい眼差しを肌で生々しく感じつつ、獲物は邪魔な服から、小まめに、時に荒々しく解き放たれていった。
Yシャツとベルトに締められたズボン。そこまで脱がされた時、朝倉はざらついた声を発する。
「…美月ちゃん、ここからは自分で脱いで。」
「え…!?」
予期せぬ命令に、獲物はたじろぐ。そんな獲物に、獣はギラついた目で続けた。
「美月チャンがオレに抱かれたいって意志をきちんと確認したいんだ。…軽々しい一夜限りの相手なんてオレは嫌だからね。美月チャンの本音を行動で表して欲しい。」
動揺を隠し切れない宵宮は、視線を左右に彷徨わせた。
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