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「いっ、良いから。風呂、一緒に入ろう。」
「このちっこいのに成人男子二人でか…??」
浴槽を指さして、蔑みの目すらすら朝倉に、獲物は小さく頬を膨らます。
「…ふ、二人で身体くっつけて入れば何とかいけるし。」
「よし入ろう。」
下心丸出しで、食い気味に答える朝倉だった…。
朝倉の上にウサギが乗っかる。その態勢で二人が浴槽に入ると、ざばーっと想像以上の湯が風呂の外に流れ出ていく。…あ~あ、もったいない。そう言わんばかりに朝倉が浴室のタイルを眺めていた、時だった。
「…なぁ、朝倉よ。」
「ん??」
獣が見遣ると、宵宮は何故か急速に不安そうにしていた。目を左右に絶えず動かし、細かく震えて…何かに怯えているかのような。
「僕の背中に今、硬くて熱いのが触っているんだが…。」
「ああ、オレのだわ。」
あっさり答える朝倉だった。瞬間、ざばり、と獲物が浴槽から出ていこうとする。…逃がすか、と反射的に獣は獲物の片腕を掴んで引き留めた。
「いや、おっきくない!?」
「興奮しているからな。…当然だろ??」
「これ、僕の身体に収まりきる!??お前、男初めてなんだろ!?…なんかすっごい不安になってきた。」
ガタガタ震える獲物を見て、獣もやや少し考えた。
「…確かに。美月チャンに無理強いさせるのはオレの本心じゃないしな。シている時、中止する際のキーワードとか用意しておこうか。」
獣の提案に、獲物は少し安堵したらしい。すんなりと浴槽に戻って来る。
「…お、『お母さん』とか??」
「ストップのための掛け声だろ。オレを萎えさせてどうする気だ。」
「あっ、『クレームが入った』とかどう??」
獲物の無邪気な発案に、獣は思わずぶはっと盛大に噴き出す。
「…だから、なんで萎えさせる方向性なんだよ!!まあ、いっか。やめたい時は、『クレームが入った』で。」
「うん!!」
元気よく頷く宵宮と獣の目線がかっちりあう。それから、どちらともなく距離を縮めていく。やがて…二人の唇が重なった。
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