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宵宮は急にバツが悪そうにもじもじし始める。朝倉はキョトンとした顔になる。
「…美月チャン??」
「あ~…。ああ~、もうっ。はいはい!!朝倉、とっとと目ェ瞑って。…じゃなきゃ出来ない。」
「…わ、わかった。とにかく、目を閉じるね…??」
返事をした後で、朝倉が目を閉じる。眼前で手をヒラヒラさせて確認した後で、宵宮はゆっくりとその肉感あるぷっくりとした唇を恋焦がれた男の口にほんのりと押し当てた。
一秒ほどの短いキスだったが、朝倉に対する効き目はばっちりだったらしく、彼はすぐさま接吻が終わると双眸を限界まで見開いた。
「み、美月チャ…??」
宵宮はというと、照れ隠しなのかそわそわと両手で揃いもしない前髪を掻き分けている。
「あ、あ~…。そのっ、結論から言うと…朝倉、僕と一緒に住まないか??来月、僕、マンションの更新あるから。そっち解約して、お前の部屋に…あっ、もちろんお前が同意したらだけど、住もうと思っていて…。えっと、かかか、勘違いすんなよッ!!あくまで“同棲”だからな!!一緒に住むだけだぞ。…僕は一生お前ン家で閉じ込められたまんま生活したくなんかないからな!!」
その、その…と、両脚を擦り合わせながら宵宮はじれったそうに俯く。
突然の展開に困惑を隠せずにいるらしい朝倉は、口を半開きにしつつ、相手に質問を投げかける。
「あの…、今の…キスは…一体どういった意味が??」
「あ~…。その、アレだ。…僕の気持ちはとにかく、お前の理想はやっぱり叶えてやれないから。う~んと…せめてもの、良い言葉が見つからないな。お詫び、は違うな。言うなれば、“サービス”…かな??」
「はぁ…。」
朝倉の曖昧な返事に、同期はニッと笑って必死に誤魔化そうとした。
「…うん!!」
が、次の瞬間。
「美月チャン、オレもうこれ以上は堪えきれないよ。」
獣の咆哮と共に、獲物は並々ならぬ力で片腕を引かれる。目を白黒していると、あっという間に空き会議室に連れてこられる。朝倉は獲物の腕を掴んだ状態で、奥の窓にかかっていたブラインドを全て閉じ切る。会議室に薄暗い闇と静寂が訪れた。続けて、獣は慣れた手つきで会議室の扉を閉める。
「え??え??おい、ちょっと待て、朝倉。話はまだ終わって…っんん!!」
朝倉は貪るように獲物の口腔を荒らし、堪能し、脱力したところで会議室に置いてあった長方形のテーブルに愛でている同期の上半身を押し倒す。テーブルに宵宮の半身が横たわった瞬間、濃厚な口づけはあっけなく解かれた。
「…っぷは。いい加減にしろ、朝倉!!だから、僕の話を聞い…って!!」
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