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宵宮の頬が一気に紅潮する。一瞬にして色っぽく潤んだ彼の目線の先には、自身のテーブルからはみ出した下半身に密着した相手のスラックスがあった。
「…かた…っ、何おっきくしてんの、バカ…っ!!」
弱々しい声で罵る獲物に、獣は押し殺した呻きをあげる。
「どうしたの、美月チャン??美月チャンが上手にお誘いしてくるから、オレのこんなになっちゃった。…生真面目な美月チャンのことだもん。きちんと責任、とってくれるよね??」
「誘ってねぇし、お前のその自己主張強めなとこだって慰める必要性は微塵も感じませんけど!?」
荒い息をしつつ、獣は虚ろな目をしている。
「はぁ…っ、夢みたい…。美月チャンからオレにキスして、エッチをおねだりしてもらえるだなんて…。」
「後半嘘八百だ。今すぐ訂正して再提出しろ、バァ~カ!!…あっ、勝手に服脱がすな…っ。」
上半身はすでにYシャツが開けている状態だった。ネクタイは結び目を緩められて毟り取られ、シャツのボタンは全て外されている。…力が抑制出来なかったのか。会議室の床に無残にも弾け飛んでいるボタンが二、三あった。
あまりの会話不成立加減に涙目になりつつ、完璧流されて押し切られ気味の獲物は弱った声をあげる。
「…まだ僕の話、終わってないのに!!」
獲物が怒声を張り上げたにも関わらず、獣はどこ吹く風だ。獲物とのディープキスを楽しみながら、片手は男の乳房を鷲掴み、片手は悪戯な指先で男の片耳を擽る。
「ん~??何の話だっけ??…美月チャン、感度良すぎるって話??」
「…んぅ、ちが…ッぁん…。…一緒に住もう、って話を、僕…ひあっ!!」
獣の与える快楽に、獲物の理性は風前の灯火と化していた。残った思考を掻き集めて、途切れ途切れに喋ろうとするが、やがて言葉は色香の強い嬌声へと形を変えていく…。
「…うん。美月チャン、オレと暮らそう??ケッコン、だね。オレのお嫁さんになるんだ。」
「ヨメじゃ…っぁあん!!…ちが、お前はそれで良いか、って…確認を…んん…っ!!」
「オレ、美月チャンがキスしてくれたのが幸せ過ぎて、そんな先のこと考えられないよ…。とにかく、オレは美月チャンのそばにずっと一緒にいられたらいいんだ。だから、オレの家で住んでみて…後は追々二人で話し合っていこうよ。」
…ね??、と愛らしく小首を傾げながら、獣は容赦なく片腕でスラックス越しにやわやわと獲物の股間を緩く揉みしだく。
「そえ、だめぇ…っ!!キモチイ…、キモチイ…っ!!」
強すぎる悦楽に、獲物は口の端から一筋の涎を垂らしながら呂律の回らない台詞を口にしつつ、いやいやと首を横に振る。
「…何でダメなの、美月チャン。」
宵宮の細く洗練された両脚を自らの肩に乗せ、獣は意地悪く犬歯を剥き出しにして笑う。
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