アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
10日目、腐男子魁輝。
-
「うおぉぉぉ……漫画いっぱい。なんかのグッズ?すげぇ、なんだっけこれ、トンファー?」
「おお、良く知ってるね!リボーンって漫画だよ、ジャンプで連載してた。」
「じゃあこのトンファー持ってるキャラが一番好きなわけ?」
「確かにかっこいいから好きだけど一番は刀持ってるほうだよ。山本」
「ふーん」
こちら遼哉。
流れの流れで魁輝の家に来ました。
サッカー仲間と学校帰りにゲーセンに寄ったそのまた帰り。喉乾いたなー、となんとなくあたりの自販機を見回した。
(……、あれ?)
うちの制服だ。先輩か?
まぁいいかと他の自販機に目を移そうとすると、タイミングよくそこで相手がこっちを振り向いた。
「あ……」
いつ見ても細っこい体と白い肌。
遠目でも良くわかった。それはついこの間仲良くなったばかりの魁輝だった。
向こうもこちらに気付いたようだったので、仲間たちに手をふってから魁輝のいる方へ向かった。
するとそこには笠井たちもいてなんだかいろいろ言ってから退散ーっと帰っていった。
そしてそれからなんやかんやとありこの状況である。
魁輝の部屋には初めて入る。魁輝が俺の部屋に来ることは何度かあったがその逆はなかった。
魁輝の部屋には漫画がいっぱいで、壁にはアニメのポスターやグッズやらがたくさん貼り付けられている。特に今お気に入りのアニメはリボーンらしく、部屋を占めるリボーンの比率が随分高かった。
ふと、床にごろんと転がって話しているとベッドの下が気になってきた。
うず。うず。
………、しょうがないじゃないか、健全な男子中学生だもの。
魁輝がちょうどコチラを見ていない隙にベッドの下に手を伸ばす。
(んん………、お?これか?)
ツルッとした表紙と紙の質感が手に伝わる。スッとこちら側に引き出して魁輝がコチラをまだ見ていないのを確認して手元のものに目を移す。
でもそこにあったのはなにかのアニメの男キャラ二人が綺麗に描かれた表紙。
(……?、なんだ、漫画か?)
それにしては薄いな。なにかの特典かなにかだろうか。
ペラリと表紙をめくる。やっぱり特典かと思いながら読み進め、3ページ目をめくろうとした時。
「遼哉?なにやってんの?」
魁輝がコチラに気づいた。だが念のため魁輝に背を向けていた為なにをしているのかは気付かなかったようだった。
「漫画漫画。これなんかの漫画の特典?」
「は?」
魁輝がコチラに近づくのを感じながら、3ページ目を、めくる。
『ねぇ、欲しいって言って……?』
『んっ、ふ、ぅ………、ゃ、あっ……!?』
「……………なんだって?」
「ぎゃぁぁああああ何やってんの遼哉ぁぁぁああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
絶望し世界が終わるかのような悲鳴を聞きながら今日魁輝が所謂‘腐男子’であることを認識しました。
腐男子魁輝。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
11 / 22