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14日目、散った。
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「ももちゃん聞いてるの?」
「聞いてる聞いてる、それで遼哉がなんだって?」
「そうなのぉ、そしたらね、遼哉がね」
さて、面倒くさい。
朝、登校するや否やいきなり飛びついてきた玲華に驚きつつも頭を撫でて抱きしめ返してやると、玲華がぐずぐずと泣いているのに気がついた。
抱きかかえてオレの席まで向かい座らせてやると涙でぐしゃぐしゃになった玲華の顔が見える。
こんなに泣くとは何事だと思いつつできるだけ柔らかく「どうした?」と聞いてやる。これでもみんなの相談所のようなものをよくしているオレは慣れた手つきで、玲華を落ち着けるため頭を撫でる。
すると玲華は余計ボロボロと泣き始めた。
「ゔあ゛ぁあああんっ、ももぢゃあああああ」
また飛びついてきた玲華にこれは当分かかりそうだと屋上へ続く階段へと向かった。
落ち着き始めた玲華の話からわかったのは、遼哉が他に好きなやつができたからと玲華に別れ話を持ち出したこと。そしてその好きになったやつの人物像を聞いて、わかってしまう。
(あー、リアルにかいちゃん好きになっちゃったのねー……)
あらあら、これから楽しそうで面倒くさそうでまぁとにかくいろんな意味で素晴らしい展開になりそうだなぁ。あくまで他人事だからそばでそっと見守るだけだけどね。
「そんなにその子のこと好きなのかって聞いたらすんごい笑顔でもちろんって頷いたの!!!!もおおおむかつく!聞いてる!?」
……やっぱり数ヶ月くらい引きこもりたいかも。
散った。
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