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フラグ破壊神(自称)
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この世界で男として生を受けると、嫌でもフラグが立つ。顔がどんなに普通でも悪くても、だ。
例に漏れず俺もそのフラグは何度か立っている。
例えば、電車で痴漢に遭うとかヤンキーに絡まれるとか、、、そういうのは我慢したり助けようとしたりするとしっかり回収してしまうので俺は常に防犯ブザーを持ち歩いている。これが使えるんだまた。
そして今降り掛かっているフラグがまぁ面倒臭い
「聞いているかい?神坂くん」
俺はイヤホンをして気づかない振りをしているが(進行形)、目の前にいる顔面強い生徒会長。俺になんの用かわからんがずっと声を掛けている。
なかなか気づかなかった俺が悪いが、これはフラグが立ちかけている。めちゃくちゃ危ない!!!
っすぅー、、、こういう時は落ち着いた方がいい
こういう場合何を聞いていて会長の話を聞いていなかったかが重要になってくる。
俺はすぐさまBLドラマボイスをスライドして消し、興味を持つ前に引かれそうな円周率1万桁読み上げ耐久をタップし、白々しく会長に気付いたフリをした
「っ、ごめんなさい!気付かなくて、、、なんですか?」
「部活動に所属していない神坂くんに相談があったのだが、、、何を聞いていたんだい?」
普通の人なら違和感を持つであろうこの王子様的な喋り方が全く違和感を感じさせないでいるのもこの強顔面からだろう、俺は感心すら覚える。
そしてフラグ回収するように俺の聞いていたものに興味を持った。計算通り
「円周率1万桁読み上げです」
「…え、え?円周率?」
「円周率1万桁読み上げです」
「なる……ほど?」
ここで狂言や落語を聞いていると返って興味を持たれる。なので微妙に取っ付き難い気持ち悪い選択がベストだ。案の定会長はまさかの返答にその王子様的笑顔を引きつらせながら、去っていった。
しゃあ勝った
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