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樹
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「なんで樹が謝るんだよ?」
「え……だってお前が……友達とか……」
「え、?」
「……俺、友達とか居なくて……高1の頃から拓也の影響でデリヘルとか……やりだしたんだけど……俺の事をよく思ってないやつがクラスのやつにバラしてさ……その噂は言った本人にやめろっていって終わることが出来る規模ではなくなっていたんだ……で、不良扱いされて誰も近づかなくなった。」
え……そんなことが……
「だから、俺……友達とか初めてで……なんだろ……素直に……嬉しい……」
嬉しいって……樹が!?
なんか……新鮮……
「なんだよ」
「……別に……」
樹も辛いことがあったんだな。
とか、
ずっと俺がそばにいるから。
とか、
言うのは僕には無理だ。
だけど……
「僕は、こんな事言うのは初めてだし、正直どうしたらいいのか分からない。だけど、これだけは言っておく。
僕は、困っている人が居たら、大丈夫?君は悪くないよって言って助けに行きたい。それで、そばにいたい。もうあの子の時のような過ちは犯さないし、最後まで向き合うつもりだ。」
伝えられるなら……伝えておきたいんだ。
後悔なんてしたくない。
「何が言いてぇの?」
「だから、同情に聞こえるかもだけど……僕は樹の味方だから!!だから……その、いつでも頼って!……いつでも僕のとこ来てくれていいし……だから……」
「ぷっ……わかった、もういいよ。ありがとう」
僕の真剣さがわかったのか、樹は、少し照れくさそうにした後、僕に優しく微笑んだ。
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