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先輩は扉の前で僕の方を見たままジッとしていた。
「…先輩?」
僕はいつもと違う先輩の様子に首を傾げた。
先輩はハッとした様子で、
「…ああ、悪い。……久しぶりだな。元気だったか?」
と言って、僕の前に来て頭を撫でてくれた。
僕は嬉しくなって笑顔で、はい、と答えた。
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久しぶりの仕事を終え、僕が改めてスポーツ祭の時のお礼にと作って来たお菓子を食べるため紅茶を用意していると、会長がやって来た。
「静、久しぶりだな。」
「はい。お久しぶりです。」
「テストの出来はどうだった?」
「手応えはありました。」
「一回も連絡なかったしな。静から"教えて下さい"って電話来るの待ってたんだぜ?」
「大体…自分で解決出来てしまったので。」
「まぁ、それなら仕方ないな。」
「…」
僕は隣に座っている先輩の方をチラッと見る。
今日の先輩は少し変だ。何かを考えているようだったり、ボーッとしたり。
今も何か考え込んでいるように見える。
(もしかして…テストの出来がイマイチだった…とか?いや、先輩に限ってそれは……)
先輩は勉強が出来ると柚子から聞いた事がある。
(どうしたんだろう……)
僕は会長と話しながらも、先輩が気にかかって仕方がなかった。
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