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story.03 2人の少年
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「壱原くん、授業出なくていいの?」
「あ、はい。大丈夫です!」
4時間、ずっと保健室にいる壱原くん
どこか体調でも悪いのかな?
「もうすぐ昼休みだけど、昼休みもここにいるの?」
「多分、いると思います」
「…体調悪いの?」
「え?!あ、いや…そうゆう訳ではないんですけど…」
「じゃあ、何で授業出ないの…?」
まさか、サボりかな?
見かけによらず真面目そうだけど…
「…教室よりここの方が落ち着くので…」
「でも、授業受けないと…遅れちゃうよ?」
「大丈夫ですよ!クラスの奴らに見せてもらうので!」
「…でも…。本当にいいの?」
「いいんです!気にしないで下さい。この学校こうゆう人、多いんで」
「え?そうなの?」
授業に出てない子達が
たくさんいるって事?
「俺みたいに、午前中保健室にいて午後から戻るってゆうタイプの人たくさんいると思いますよ?…保健室じゃなくても図書室とかね」
「そうなんだ…。結構自由なんだね」
「自由すぎるくらい自由ですよ!まぁ、だいたいそうゆうタイプの人は、クラスに馴染めない人達が多いですけど。あ、俺は違いますよ?」
「…そうなんだ…。話聞くだけしか出来ないけど…助けてあげたいな…」
「優しいんですね?桐谷先生は」
「優しくなんかないよ」
一応保健医だし…
何か悩みがある人達の役に立ちたい…
頼りないかもしれないけど
それでも…助けてあげたい…
「俺の後輩に、1人いるんですよね。ずーっと図書室にいる奴が」
「図書室?」
「はい。そいつ本が好きなんですよ。大人しくて物静かで…あまり笑わない奴なんですけど、でも本を読んでる時だけは…表情が少し変わるんですよね」
「…そっか…。今度行ってみようかな、図書室」
「おぉ!いいと思いますよ!たくさん本ありますし」
「今度行ってみるよ」
「ぜひぜひ!」
図書室にいる少年か…
今度相澤先生に聞いてみようかな…
会ってみたいし…
そんなことを考えているうちに
4時間終わりのチャイムが鳴った
「あ!4時間終わりましたね。ちょっと俺、教室戻ってきます」
「うん、行ってらっしゃい」
壱原くんは、爽やかな笑みを見せ
保健室から出て行った
その直後
誰かが保健室へと入って来た
「失礼しまーす」
聞き覚えがある声に振り向くと
そこにいたのは…
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