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03
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学校を出た俺たちは
家に向かって歩いていた
「それにしても疲れたねー…」
伸びをしながら
紘が言う
「そ、そうだね…」
「ふふっ♪歩夢、顔真っ赤!」
「う、うるさい!」
ジロジロと俺を見つめる紘から
俺は顔を背けた
「怒ってるの?」
「怒ってないよ」
「本当に~?」
「本当に」
怒っている訳ではない
ただ少し…恥ずかしいだけ…
「肩を抱き寄せるくらい、いいかなって思って…。それにあまりにも歩夢が可愛かったからさ…つい…」
「…肩を抱き寄せられるのは…嫌じゃない…。可愛いって言われるのも…紘だから…許す…」
「…え?」
「でも…たくさんの人がいる時にされたり…言われたりすると…は、恥ずかしい…から…」
「…っ!」
「だ、だから…その…。なるべく…2人だけの時に………っ?!」
俺が顔を上げた瞬間
俺は紘にキスされていた
突然の事で
頭が回らない
しかも外で…
人通りも多い中…
どうすればいいか
分からない俺は
何もせず
ただ静かに受け入れていた
しばらくして
唇が離れた
「…歩夢」
「…ん?」
君の顔が赤いのは
夕日のせい?
それとも…
キスのせい?
「…恥ずかしがり屋な歩夢が…俺は好きだよ」
「…え?」
「顔を真っ赤にして照れる…そんな可愛い歩夢が…俺は大好きなんだ」
「…紘…」
君に好きだと言われるのは
これで何度目だろうか
君に好きだと言われた瞬間
俺の胸は高鳴る
「好き」
そのたったひとことで…
俺は恥ずかしくなって
嬉しくなって…
そして何より…
俺を幸せな気分にしてくれる
特別な言葉なんだ
「…好き…」
「ふふっ…俺も好き」
ここが外だという事も忘れて
俺は君に抱きついた
少し恥ずかしくて
君の胸に顔をうずめてしまったけど
でも…不思議と
周りは気にならなかった
自然と頬が緩んでしまっていた事は
紘には内緒だけどね?
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