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first love story.02 優しさ
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次の日、目が覚めると
僕はベッドの上で寝ていた
そっか…
僕、歩夢のベッドの上で寝ちゃってたんだ…
ふと歩夢を見ると
床に寝転んでいた
「ごめんね…歩夢…」
勝手に押しかけてきて
その上泊まっちゃって…
歩夢の寝顔を見つめながら
僕はそんな事を考えていた
「…あれ?愛斗…。おはよ」
「…おはよ、歩夢…。ごめんね?いろいろと…」
「気にしないで…?大丈夫だから…」
「…ありがとう…」
優しい笑顔でそう言う歩夢に
僕はお礼を言う事しか出来なかった
「…ねぇ、愛斗」
「…ん?」
「…久しぶりに、遊びに行こうか?」
「…え?」
「よし、早く着替えて紘の家に行こう!」
状況が読み込めない僕は
オドオドしつつ着替えた
「ほら、早く早く!」
「え?ちょ、待ってよ!」
着替え終わるなり
僕は歩夢に手を引かれ
下へと降りた
そしてそのまま
リビングに入ると
もうすでに起きていた
歩夢の両親がいた
「ちょっと、愛斗と一緒に出かけてくる」
「いってらっしゃい」
「あ、お邪魔しました!」
「いいのよ。楽しんで来てね」
歩夢のお母さんは
優しい笑顔でそう言った
歩夢のお父さんも
ニコッと微笑んでいた
歩夢の家族は
本当に暖かいね…
「よし、行こうか?行ってきます!」
「いってらっしゃい」
一瞬僕を見つめてから
歩夢は再び僕の手を引き玄関へと向かった
「お?歩夢じゃん。どっか行くのか?」
「ちょっとね」
「そーかそーか。楽しんで来いよ〜!」
「うん!」
2階から降りてきた歩夢のお兄さんは
少し眠そうに目をこすりながら
ニコッと笑ってみせた
「愛斗くんも、楽しんで来てね?」
「あ、はい!ありがとうございます!」
「うんうん、その笑顔!いいね〜!」
「兄ちゃんキモい」
「何だと?!」
言い合いをする2人は
何とも言えないけど、微笑ましかった
「愛斗、今度こそ行こうか?」
「うん!」
「いってらっしゃーい」
「行ってきまーす」
歩夢のお兄さんに笑顔で見送られながら
僕たちは家を出た
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