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unrequited love story.03 不安と恐怖
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あの健康診断から数日
俺は、先生の言った言葉が
未だに信じられなかった
俺の脳に腫瘍があるなんて
信じられる訳がない
嘘なんじゃないかって思った
でも、そんな奇跡
ある訳なかったんだ
毎日、うっとおしい頭痛に襲われ
辛い吐き気に襲われ
食べる事すらあまり出来ず寝不足
そのせいで毎日、貧血気味
普通だった毎日が一瞬にして
辛い毎日へと変わってしまった
今は何とか、耐えられてるけど…
これから先…どうなるか分からない
先生は「今すぐにでも入院してほしい」
そう言っていた
入院して、一刻も早く検査を受けてほしいと…
でも俺は…嫌だった
嫌だったんだ…
入院してしまったら…
もう2度と…ここには戻ってこれない気がして…
怖いんだ…
だから俺は
自分の限界が来るまでは…
ここにいたい…
普通に暮らしていたい…
そう先生に言った
先生は、月に一回程度
検査を受けにくるという条件付きで
しぶしぶ了解してくれた
この事はまだ、誰にも言っていない
もちろん、想太にも…
あいつには、「異常なかった」と
言ってある
無駄な心配かけたくない…
迷惑かけたくないから…
これでいいんだよな、これで…
そう心の中で思いながらも
不安は消える事なかった…
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