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フラフラしながらも
何とか病院にたどり着いた
こんなに遠かったっけ…?
体力が低下しているせいで
ほんの少し歩いただけで疲れてしまう
「…ダサいな…俺…」
何て呟きながら
病院の中に入った
病院の中に入ると
見覚えのある人物が目に入った
キレイに染められた茶髪
少し高い身長
俺を見る目はあの頃と変わらず
二重で大きな目をしていた
「…紘…くん…?」
「…久しぶりだね、翔くん」
何も変わらない彼の声に
俺は少し安心した
相変わらず元気そうな紘くん
少しだけ羨ましいと思った…
俺も…少し前までは…
「…今日はどうしたの?体調悪そうだけど…大丈夫?」
「え?あ、うん…!大丈夫だよ…!」
紘くんのその質問に
内心戸惑いつつも、俺は笑顔でそう答えた
でも…紘くんには
そんな俺の嘘が通じなかった…
「またそうやって無理して笑う…翔くんの悪いクセだよ」
「…ご、ごめん…」
「謝らないでよ。それで…どうかしたの?」
紘くんには敵わない…
こうやって…俺の嘘を簡単に見抜いてしまうから…
「場所を変えてもいいかな?」
「…うん」
平然を装って
そう言ったけど
本当は…全てを見透かされてるような気がして…
少し怖かったんだ…
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