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03
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次の日の朝
気づけば朝になっていて
目を開けた先には
昨日と同じ、真っ白な天井
「…おはよ、翔」
「…っ!そ、想太…」
いつからそこにいたのか
横を見ると椅子に座る想太がいた
「お前、いつからそこに…?」
「うーん…10分くらい前かな」
「…起こしてくれればよかったのに…」
「だって、気持ちよさそうに寝てから。寝顔、可愛かったよ♪」
「なっ?!」
「へへへっ♪」
ニコリと笑う想太に
俺は少し安心感を覚えた
朝起きた時、誰かいてくれるだけで
こんなにも違うのか…
「…体調は?どう?大丈夫?」
「…うん、大丈夫。薬が効いてるみたい」
「そっか…それならよかった!」
心配そうな顔をしながらも
想太は笑う
その笑顔は…本物ですか?
「あ、そうそう!何かね、今日から入院するから部屋移動するらしいよ。さっき先生が言ってた」
「移動か…。誰と同室になるんだろ」
「変な奴だったら俺が先生に言って変えてもらうよ!俺に任せとけって!」
「…ははっ…頼りになるね」
なんて会話をしながら
先生が来るのを待った
「…ねぇ、翔…」
「…ん?」
「…お前は…死なないよな?」
「…っ」
「…いなくなったり…しないよな…?」
声を震わせながら
想太は俺に言う
心なしか
想太の目が潤んでいるように見えた
「…死のうなんて考えるなよ?そんな事したら…俺、許さねぇから」
「…うん、しないよ」
「…生きるんだよ…絶対。俺と一緒に生きるんだよお前は…。だから…頑張ろう?」
「……っ」
想太のその言葉に
俺は頷く事が出来なかった
ねぇ、想太…
君は何で俺なんかに構うの?
何で俺の為にそんなにしてくれるの?
分かんないよ、俺には…
君が「生」にこだわるのには
何か理由があるの…?
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